Miyukeyの気まぐれブログ

愛媛県在住のアラフォー主婦です。本、洋画、訪れた場所などの感想を気まぐれに、かつ自由に綴りたいと思います☆笑顔の扉の”key"を見つけられる毎日になることを祈って♪現在は、仕事繁忙期のため月に2回の更新となっていますが、よろしくお願いいたします☆

歴史と風情満載!内子町散策の一日♪ (写真メイン)

 

一度、行ってみたかった愛媛県 内子町

ドライブがてら、ぶらっと訪れました。

初めての場所は、いつもワクワクします。

どんな出会いが待っているのでしょう?

 

1、時の流れ方が違う・・・

     重要伝統的建造物群保存地区の風情ある景観

重要伝統的建造物群保存地区へ。

上り坂が続きます。

梅雨が明けきらず、どんより曇っていたから微妙かなと思いましたが

暑すぎず、人も少なくて静かで、かえって良かったかも。

 

街角で出会ったかわいい猫と亀の置物。背中の小さな亀さん、見えますか?

 

 

美しい日本の歴史的風土百選、日本の道100選に選ばれた景観です。

江戸時代から明治にかけての建物が残ります。 

 

 

↓↓この鍵型の道は、藩政時代、敵の侵攻、直進を妨げるために作られたそうです。

 

古い町並みが好きです。

歴史ある建物をそのままに保存した町には、

その町にしかない時間が流れているように思います。

私達が生まれるずっとずっと前に、この場所で生活していた人々の

息遣いが感じられる場所。

私達と変わらず朝起きて、夜寝て、泣いて笑って、

誰かを好きになったり傷つけたり、そして

生まれて、死んでいく、その綿々と続いていく営み。

人間の暮らしはすごく変わったけれど、

生きとし生きるものの、「変わらないもの」は、

なんて美しく尊いのだろうと思います。

 

 

この小さな路地は、「せだわ」というそうです。

内子の人々にとって大切な生活空間であったという「せだわ」。

この路地から見上げる細長い空を、人々はいろいろな想いで見上げたんだろうなぁ。

 

(左)「ゆっくり ゆったり」・・・って、私みたい。と思ったら、俳優の八名信夫さんの碑なのですって。

 

 

 

 

 

こんなところに、売り物件!?

古い街が好きだとは言っても、古民家に住むのは、やっぱり、なんか怖い。

幽霊が出そう~・・・!

 

2、消えない蝋燭・・・大森和蝋燭屋    

ぶらりと入ったお店は、和蝋燭屋さん。

江戸後期の古民家の薄暗い空間に、蝋燭がずらりと並んでいる様子は

どこか絵本の中の不思議なお店に迷い込んだよう・・・

思わず息をひそめたくなるような、静かな空間。

 

内子は木蝋で栄えた街。

ハゼの実を原料とした木蝋は高品質で海外にも輸出され、莫大な富をもたらしました。

その内子で、200年もの間、同じ製法を受け継ぎ作り続けてきた大森蝋燭。

江戸時代から7代も続く県下で唯一の和蝋燭屋さんだそうです。

特徴は、風が吹いても消えにくい、蝋が流れにくいこと。

なんの装飾もない黄色がかった白のろうそくは、シンプルな中に美を感じます。

職人さんもまた、蝋燭のように、

揺らがず、心の炎を消さず、強くしなやかに技を極めたからこそ

時代を超えて愛される蝋燭が残っているのでしょう。

伝統って、すごい。

 

3、古民家カフェで、かき氷・・・なるカフェ

  

100年以上の歴史ある古民家を利用したカフェ「なるカフェ」さん。

この「プレミアムかき氷」が、お目当て。

 

 

ミルククリームたっぷりのかき氷。

内子産のイチゴをふんだんに使ったシロップは、

果肉たっぷり☆

暑さに疲れた体に、氷の冷たさが沁み渡る・・・!

 

内子の資料館などの施設や、お店(レストランは除く)は

冷房が全くないのです!!!(泣)

曇りで、まだ暑さもマシな日だったので助かりましたが・・・

猛暑の日にお出かけの際は、お気をつけください☆

 

カフェに入ってすぐのエントランスで迎えてくれる素敵なランプ(左)と、夫が食べたキウイのかき氷(右)。味見をしてみると、さわやかな風が吹き抜けるようなお味♪こちらのキウイも内子産です。ごちそうさまでした☆

 

 

4、贅を尽くした豪商の暮らしぶり・・・上芳賀邸

江戸~大正時代、内子最大の製蝋業者であった上芳我家の邸宅。

入ったとたん、心が静まりました。

周りの喧騒も、心の中の雑音も、

この空間にいると、すぅっとかき消されるような・・・

床の間に生けられた花、差し込む柔らかい光。

何百年も前に、ここで暮らした人たちも、同じように生活の中で

この光景を見ていたんだろうな。

 

ふすまに書いてあった言葉「百戦百勝 不如一忍」が、なぜか心に刺さりました。

澤庵禅師(たくあんぜんじ)の言葉だそうです。

 

建物は三階建て。

 

 

贅を尽くした暮らしぶりが伺える美しい空間は素晴らしいですが

一番心に残ったのは、使用人が過ごした炊事場です。(写真がなくて、すみません)

そこに使用人たちの食事が展示されていました。

お粥とタクアン、そして野菜の入った小鉢。

(それと、具の少ない味噌汁もあったかもしれませんが、忘れてしまいました・汗)

・・・魚や肉などのタンパク質が、ない!

しかも、スタッフさんいわく、野菜の小鉢は、月に1,2回だけ。

日頃は粥とタクワンなどの粗末な食事で

朝から晩まで重労働をこなしていたのだそう。

せめてもの慰めは、おかわり自由だったこと。

30坪もの広さがある薄暗い炊事場。

ここで従業員や職人、使用人の食事がまかなわれたのです。

彼らの労力に、この一家は、そしてこの町は支えられ栄えていたんですね。

(使用人の食事についての記述は、森下礼さん id:iirei のご指摘を受けまして

 一部、書き変えました。)

上芳賀家が政府官僚を接待している様子を再現した蝋人形。

名物の鯛飯や鯛そうめんを前に盃を交わす二人。

身分のちがいは、今も昔も変わりませんね。

 

 

4、愚痴が多すぎる・・・商いと暮らし博物館

 

明治時代の薬商の建物の中に蝋人形を配し、

当時の暮らしぶりが再現されている資料館です。

 

楽しそうな一家団欒・・・に見えますが、食べているものは

やっぱりここでも、ご飯に漬物、具の少ないお味噌汁だけ。

 

館内にはたくさんの蝋人形があり、

近づくと音声でセリフが流れるようになっています。

たとえば、こんな感じ。・・・

 

女中「あぁあ~!今日も朝から洗濯じゃ!これが終わったら掃除もせにゃならんし!

   ここは広いけぇ、大変じゃ!腰が痛うてたまらん」

使用人「薬の箱は重くてたまらんし、横文字は難しくてなかなか覚えられんし・・・はぁあーーー!!やっぱり、この仕事、わしには向いとらんのじゃろうか」

 

資料館中に、愚痴が響き渡っている感じ。

いやぁ、当時の人たちの暮らしの大変さは十分わかりました。

でも、愚痴が多すぎて、面白くて主人と二人で笑ってしまいました。

笑いすぎて写真を撮るのを忘れてしまったので、気づいたら2枚しか写真が

ありませんでした・・・。

 

5、内子座

内子座へ到着。

内子といえば内子座!というほど、有名な場所です。

でも、この時、冷房のない場所を回りすぎて、

すでにちょっとバテて、あまり記憶が・・・

今度行ったときは、一番に訪れようと思います。

 

 

芸能を愛してやまない人々の熱意で建てられた内子座

 

一番、心に残っているのは、奈落。

舞台や花道の床下が真っ暗で地獄の底のようだということから「奈落」と

呼ばれているそう。      

 

 

 

6、最後に・・・内子、木蝋で栄えた街を巡って

 

大正、明治の人々の暮らしがそのままに残る場所、内子。

その風情ある街並みや

伝統を受け継ぎ、残してきた人々の熱い想いと志。

繁栄を極めた豪商の贅を尽くした暮らしぶりと

彼らを支えた労働者たち。

建物だけではなく、時の流れや人々の想いまでも保存されている街・・・

絶えず変わっていくものがある一方で

「変わらないもの」の美しさや尊さも感じられた

この夏の一日は、とても思い出深いものとなりました。

古民家カフェ「なるカフェ」さんでもらったポストカード。部屋に飾っています♪

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

愛媛を舞台にした絵本、「かなしきデブ猫ちゃん」。内子座や内子の街も登場します。

私はこの本を読んで内子へ行きたくなりました。

 

 

<過去記事紹介>

 

miyukey.hatenablog.com

 

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今週のお題「となり街」