トーネットの曲木ハンガー、赤いビロード張りの椅子、
大理石のテーブル・・・・
オーストリアのウィーン。
この街のカフェは、昔から人々のくつろぎの場であるとともに
名だたる文化人が集い、傑作を生み出した場所。
そんな素敵なウィーンのカフェの空気を東京の、ど真ん中で味わえるとしたら・・・?
東京・日本橋三越の中の「カフェ・ウィーン」は
ウィーン料理とお菓子を、本場さながらの雰囲気の中で
味わえる素敵なカフェです。
本場ウィーンも認めたカフェで、ザッハトルテなんていかがですか?
1、日本で初!ウィーン認定のカフェ
300年の歴史の中で独自のカフェ文化が発達し、
ユネスコ無形文化遺産にまでなったウィーンのカフェ。
そのウィーンから認定書を受けたのは1984年のこと。
創業以来38年間、ここ東京で、
ウィーンの軽食、お菓子や飲み物、
ほっと一息つける安らぐ空間や楽しく素敵な時間を提供してきた
「カフェ・ウィーン」。
私のお気に入りのカフェです。
私が初めて来店したのは2019年のこと。
ウィーン旅行を終えたばかりで、ウィーンが恋しい!と
思っていたところに、このカフェを見つけて大喜び。
母と二人で食事とデザートを楽しんだのでした。
その後も日本橋のショッピングで疲れると足を休めに
何度か来店しました。
カフェ・ウィーンには、不思議とウィーンを感じさせるものがありました。
赤を基調とした椅子や曲木ハンガー、新聞や雑誌が置かれているといった
ウィーンのカフェ共通の特徴を持っていることもあるかもしれません。
でも、それだけではなく、あの自由な空気や、
話に花を咲かせる人々の笑いさざめく楽しげな空間、
ほっと落ち着いて自分に還れる雰囲気、そういったものが
ここにもある気がしたのです。
日本橋三越デパートの「カフェ・ウィーン」。入る前から、なんだかウィーンっぽさがあってワクワク☆
カフェの看板(右)も、「音楽の都・ウィーン」らしいですね。
ワルツ王と呼ばれるヨハンシュトラウス2世がモデルだと思われます。
ウィーンの街中で、これにそっくりなヨハンシュトラウス像を見ました。
一歩、中に入ると、オーストリアのウィーンのカフェを思わせる内装に、うっとり。
赤いビロード張りの椅子に大理石のテーブル、曲木ハンガー、そして雑誌や新聞に、鏡といったウィーンのカフェにはかかせないものが、このカフェにも。
2、やっぱりシュニッツェル☆
シュニッツェルとは、日本でいうトンカツのようなもの。
サクサクの衣に覆われた、平たいシュニッツェルは
ウィーンの人々の定番の食事メニューです。
「カフェ・ウィーン」では、ウィーンのカフェと同様に、
銀のトレイに乗って出てきます。
本場のシュニッツェルは、衣がサクサクでしたが
「カフェ・ウィーン」のは、しっとり感があります。
コケモモのジャムとレモンをたっぷりとかけて。
3 ウィーンといえば、ザッハトルテ!
ウィーンと言えばザッハトルテです。
シックでかわいらしい佇まいのケーキを前に
店内を見渡すと、ウィーンの街角のカフェを思い出しました。
甘味のないホイップクリームとともに。
本場ウィーンで、名店「ザッハー」のザッハトルテを食べ、
その美味しさに感動したものです。
東京の「カフェ・ウィーン」のザッハトルテは
本場のものより、少しカステラが多め、甘さも控えめかなと思いました。
ザッハトルテは、いまやどこのケーキ屋さんでも買えますが
私にとっては、やはり「ウィーンのケーキ」。
赤いビロード張りの椅子にゆったりと腰掛け、
オシャレな落ち着いた雰囲気の中で
ひとくちひとくち味わう。至福の時ですね。
4、大人気!白鳥の器に入った絶品パフェ!
名物:ザッハトルテをしのぐ大人気メニューが
「フィルシメルバ」。
フランスの著名なシェフ、エスコフィエがオーストラリアのオペラ歌手ネリー・メルバのために作った伝説のデザートをここでは可能な限り忠実に再現。黄桃にバニラ、ラズベリーソース、アーモンドを混ぜて楽しむこのスイーツは「氷で彫った白鳥の器に盛るのが本来」とここでは白鳥グラスで提供。
(文章抜粋:フォトジェニックな盛り付けにもきゅん!フルーツデザートが楽しめる、おすすめ喫茶店とは? | Hanako Web)
真っ白な白鳥を思わせる生クリームとバニラアイスに、
宝石のようにラズベリーがのっています。
2本のビスケットは白鳥の足ですね。
かわいい!
こんな素敵なデザートを贈られるなんて、ネリー・メルバさんは
きっと素晴らしい歌声と魅力の持ち主だったんですね!
このデザートは母が注文したもので、私は食べていないのですが
母はとっても美味しく絶品だったと満足していました。
インスタ映えもバッチリ、味も絶品だとすると
人気もうなづけます。
5、ウィーンの森を思いながら・・・
「黒い森(シュヴァルツヴェルダー)」
「黒い森」と名付けられた美しいお菓子、「シュヴァルツヴェルダー」は
実はドイツの伝統のチェリーケーキ。
ウィーンのコンディトライ(カフェ併設のケーキ店)にも並びますが、
それもやはりダークチェリーのケーキです。
ドイツの伝統のシュヴァルツヴェルダー。(写真:ウィキペディア)
東京の「カフェ・ウィーン」では、チョコレートアイスと
ブランデーたっぷりのチェリーが入ったパフェで再現されています。
もともとウィーンには森がたくさんあり、
ウィーンっ子は街の中心地でショッピングやカフェで楽しんだ後
少し足をのばしてウィーンの森を散策することもあるそう。
「ワルツ王」の異名を持つオーストリアの作曲家、ヨハンシュトラウス2世も
「ウィーンの森の物語」という美しいワルツを書いています。
そんなウィーンの森を想像しながら食べるパフェは絶品。
下の方にはチョコレートスポンジが敷き詰めてありますが
上の方のバニラアイス、チョコアイスが溶けてスポンジに浸み込んで
それはそれは美味。
ブランデーが浸み込んだチェリーとのバランスも絶妙です。
6、最後に
日本橋のお買い物に疲れたら、ちょっとひといき。
大切なお友達とのおしゃべりを楽しむ場として。
自分と向き合う一人の時間を、ウィーンの空気の中で。
どんなシチュエーションであっても、受け止めてくれる
美しいカフェ、「カフェ・ウィーン」。
ウィーンへ旅行するのは難しくても、
東京・日本橋の中の三越で、ほんのひとときウィーンの風を感じてみませんか?
カフェを出るときには、素敵な時間を過ごせた満足感で
心も体も軽くなっているかも。^^
これからもずっとここにあってほしいカフェです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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