Miyukeyの気まぐれブログ

愛媛県在住のアラフォー主婦です。本、洋画、訪れた場所などの感想を気まぐれに、かつ自由に綴りたいと思います☆笑顔の扉の”key"を見つけられる毎日になることを祈って♪現在は、仕事繁忙期のため月に2回の更新となっていますが、よろしくお願いいたします☆

建築美の極致!松山の洋館「萬翠荘」は大正時代の伯爵の夢の館

 

松山のメインストリート、大街道商店街から徒歩約5分。

街中の喧騒を忘れさせる美しい佇まいは

海外へ来たのかと思わせるほど・・・

そんな素晴らしい松山の洋館、萬翠荘をご紹介します。

 

萬翠荘と同じ敷地内には漱石珈琲館があります。

こちらの記事をご覧ください。

miyukey.hatenablog.com

 

緑の山々に囲まれたお城のような洋館、萬翠荘

 





 

伯爵の別邸ときいて納得・・・。

大正時代に新進気鋭の建築家・木子七郎によって設計され、

現在の価格で19億円もの工費をつぎ込んで建てられた

まさに「建築美の極致」。

国指定重要文化財にもなっています。

 

まずは謁見の間へ!

 

広々とした広間に優美な曲線の照明。

ここに各界の名士たち、そして皇族方が集まったのでしょう。

どんなご馳走が供され、どんな会話が交わされたのでしょうか。

想像するだけで、うっとりしてしまいます。

 

 

私が好きだったのはベルギー製の大鏡。(右)

部屋を広く見せるために鏡を用いるのは、ヨーロッパでもよく使われた手法ですね。

この萬翠荘でも、そのような効果を期待して取り付けられたそうです。

これも、フランス生活が長かった久松伯爵の好みが反映されているのでしょうか。

 

謁見の間の扉の上を飾るのは、松山出身の八木彩霞という画家の作品です。

神奈川台場のパノラマを描いたという風景画。

横浜が港町として発展し始めた明治の街並みです。

八木彩霞は、なんと、あの森永ミルクキャラメルのパッケージをデザインした人物だそう。

 

森永製菓 ミルクキャラメル大粒 132g×6袋

なんか、いっきに親近感・・・!

 

実は八木彩霞の絵はもう一枚あります。

撮り忘れてしまいました。。ぜひ、足を運んで実物をご覧ください!

 

 

お隣の部屋は晩餐の間。

謁見の間が光に溢れた華やかで明るい印象であるのに対し、

こちらは重厚感のある落ち着いた印象のお部屋です。

松山で初めて取り付けられたというマントルピース(右)。

海外から輸入された大理石を使用し、

部屋ごとに異なる色、デザイン、彫刻が施されているというこだわりよう。

 

 

これは水晶のシャンデリア!

この洋館で一番のパワースポットなのだとか!

そんなシャンデリアの真下のテーブルの下で出会ったのは

漱石珈琲店(敷地内の喫茶店)の看板猫「夏目ぼっちゃん」です。

テーブルクロスをめくると。。あら!こんにちは!

 

ネコって、居心地のいい場所をすぐに察知すると言いますよね。

夏は涼しい場所、冬は暖かい場所を本能的に知っていて

そこでくつろいでいます。

また、人間には見えないものもキャッチできるとも。

ここに夏目ぼっちゃんがいたってことは、やっぱり水晶のパワーが

このあたりにいっぱい満ちているってことなのかしら?

そんなことを考えていると、夏目ぼっちゃんは、素知らぬ顔で

隣のお部屋にスタスタ。

びよーーん。

 

 

 

とにかくかわいい!!

こんな素敵な洋館で、堂々と寝転べるなんて、なんて贅沢な!

夏目ぼっちゃんについては、こちらの記事に詳しく書いております。

 

さて2階です。

なんとこの日、2階は冷房が故障中でした!

でも、上階には暑さを忘れるほど美しいものがあったのです・・・!

 



 

まずは、この洋館のシンボル、ステンドグラス。

木内真太郎の作品。

大阪中央公会堂などのステンドグラスも手掛けた人物です。

西洋のステンドグラスは単色が基本ですが、

このステンドグラスはアメリカ式のグラデーションを使っています。

フランス生活が長く、フランスを愛した久松伯爵。

このステンドグラスは、フランスに渡る際に船から見た大海原を

イメージしたデザインだということです。

久松伯爵は、このステンドグラスの船を見る度、

フランスでの輝かしい日々を思い出したのでしょうか。

 

2階の奥の貴賓室。

天皇陛下がご宿泊されたとき、このお部屋で朝食を召し上がったと

説明書きがありました。

他のお部屋に比べ、とても小さくてシンプル。

どうして、この部屋で・・・???と最初は思いましたが、

青いベルベット張りの椅子に腰かけてみて、納得。

小ぶりのテーブルと椅子はとても落ち着くし、

大きな窓からは日の光が柔らかく差し込んでいます。

早朝、すがすがしい朝の空気が流れ込み、

朝日がレースのカーテン越しに差し込む小さな貴賓室で

朝食を召し上がり、ご家族だけの静かなひとときを過ごされる天皇陛下

窓の外では、庭園の木々がそよぎ、鳥たちの声がきこえてくる・・・

なんて完璧な美しい朝なのでしょうか?

そんな空想を膨らませていると、このお部屋こそが

まっさらな素晴らしい一日を始めるのに最適なお部屋なのだと思えてきます。

この貴賓室は、萬翠荘で、私が最も好きな一室になりました。

 

 

奥へと進むと肖像画が飾られている美しい部屋も。

 

萬翠荘は「バスカヴィル家の犬」、「ソローキンの見た桜」などの

映画のロケ地ともなっており

映画のシーンやロケ風景の写真パネルがズラリ。

さすが絵になる洋館だけあって、たくさんの映画のロケが行われているのですね。

 

 

松山聖陵高等学校の学生によって製作された萬翠荘の模型もあります。

純フランス洋式に建てられた萬翠荘

通常は西洋の建築は左右対称に作られるそうですが

建築家・木子七郎は、あえて日本好みの左右非対称のかたちに

設計したのだそうです。

アンバランスを好む日本人の美意識を取り入れつつ、

フランス建築の美しさを細部にまでこだわって建てられた萬翠荘

だからこそ、この建築は、いまも私たちの心を魅了するのですね。

 

模型がある部屋には萬翠荘の歴史などのパネルが並んでいます。

1階の出入り口の近くには、薔薇を愛した久松伯爵にちなんで

薔薇のグッズや、書籍、雑貨なども売っています。

 

漱石と子規が共に暮らした愚陀佛庵の模型もありました。こちらの記事をご覧ください。

 

 

  

どこを見ても絵になる美しさ。

緑の中に静かに佇む萬翠荘は、まさに別世界。

大正時代の伯爵と若干30代で大仕事を任された天才建築家の

こだわりの建築を堪能して萬翠荘を後にしました。

 

松山旅行の宿泊先は「ANAクラウンプラザホテル松山」。

お部屋へ入ってみると、なんと窓から萬翠荘が見えるではありませんか。

 

 

そして、空は夕焼け。

美しい!

なんだか海外のホテルからお城を眺めている気になりました。

夕景の中の萬翠荘

遠くから見ると、なおさら建築の美しさが際立ちます。

 

 

 

夜は、ライトアップ。

時間によってさまざまな表情を見せてくれるのですね。

松山の闇の中に浮かび上がる大正時代の洋館は、

在りし日の夢を見ているように思えました。

 

松山を発つ朝、ホテルの部屋の窓から見た萬翠荘

さようなら、また来ますね!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

<過去記事紹介>

 

miyukey.hatenablog.com

 

miyukey.hatenablog.com

 

 

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