大好きな東京都庭園美術館☆
ずいぶん久しぶりの来館となってしまいました。
現在、開催中の美術展
「キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート」展
(2021年11月28日まで)。
旧朝香宮邸の優美な空間とともに
イギリスの貴重なボタニカルアートを堪能できる
素晴らしい展覧会をご紹介します☆^^
(この記事の写真は全て2021年9月19日にMiyukeyが撮影したものです)
幻想的な東京都庭園美術館・・・☆
☆ 目次 ☆
- 1、東京都庭園美術館 内部を少しだけ公開♪
- 2、ボタニカルアートって、なに??一言でいうと・・・
- 3、ボタニカルアートの魅力☆
- 4、シャーロット王妃とジョージ三世のティーカップ
- 5、女性の自立を支えたボタニカルアート
1、東京都庭園美術館 内部を少しだけ公開♪
東京都庭園美術館は、何度来てもため息ものの美しさ。
門を入った瞬間からうっとり♪
今回は展覧会場が撮影禁止ということで
チケットカウンター前のエントランスと
2階の大広間の写真のみです。
2階の大広間。
その昔は旧朝香宮ご一家が、ここで音楽を楽しみながらくつろがれたそう。
その他の写真は、こちらから↓↓↓
2、ボタニカルアートって、なに??一言でいうと・・・
英国王立植物園「キューガーデン」に所蔵された
18~19世紀制作のボタニカルアートが展示される
今回の展覧会。
ボタニカルアートとは、わかりやすく言えば「植物図鑑の絵」。
「博物画」、「植物細密画」とも呼ばれますが
この展覧会を観ていて私が一番、しっくりきた説明は
「科学的視点と芸術が同等の価値として考えられている絵画」
という一言でした。
もともとは薬学・医学のために写真の代用として生まれた絵画でしたが
それはやがて、17~18世紀にかけて芸術として大きく花開くのです。
3、ボタニカルアートの魅力☆
写真:東京都庭園美術館|キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート|2021年9月18日(土)-11月28日(日)
静物画なら、花瓶やカーテンなど、なんらかの背景を書き込むところ。
ボタニカルアートは、それらを一切排除して
実物大で、正確に描くことを求められます。
土の下の球根や根、種の様子や
実の断面図。
よーーーく見ると・・・
鉛筆で精巧にスケッチされた小さな小さな種、
綿毛のひとつひとつに、1、2、3・・・と、
針の先ほどの字で番号が振られていたり、
細~い細~いペンで根っこの線が細かく描かれていたり。
そういうのを見ると、すごく愛らしくて、
画家たちの愛情が伝わってくる気がしました。
見えますか?小さな種。
誰が作ったわけでもなく、自然と生える草花に
ひょろひょろとした茎が伸び、その先に鮮やかな花があり、
生命を次に繋げるための実が成り、種ができる。
それが様々な形をしているということ。
改めてこうしてたくさんのボタニカルアートを観ると、
自然を作った大いなるものの存在を感じ
自分もその一部だということの神秘に気づかされます。
何億年も前から植物が存在して、人間と共存してきたということ。
生命というものの不思議を感じざるをえません。
コンウォルウルス・トリコロール ドワーフアサガオ(ヒルガオ科) 1790年
4、シャーロット王妃とジョージ三世のティーカップ
イギリス国王ジョージ三世の王妃シャーロットは、
無類の植物好き。
ボタニカルアートを深く愛し、
小さな庭園でしかなかったキューガーデンの発展、設立に
情熱を注ぎました。
また晩年は精神の病に陥った王を献身的に支えたそう。
二人は終生、仲睦まじく、ウィンザー城で共に暮らしたと言います。
そんな二人が愛用していたというティーカップが展示されていました。
(この2枚目の写真です↓↓↓)
ザ・ヨーロピアンなゴージャスさというよりは、
様々なことを乗り越えて、支え合って国や子供たちを見守り続けた二人。
王と王妃自身のように寄り添っていて、微笑ましい気持ちになりました。
他にもシャーロット王妃がクイーンズウェアの称号を与えた
ウェッジウッドなど、数々な陶磁器が展示されていました。
5、女性の自立を支えたボタニカルアート
ボタニカルアートが最盛期を迎えた時代の
女流画家たちの展示室がありました。
経歴を読んでみると、みんな似たような境遇。
夫を亡くし、子どもたちを養うために
ボタニカルアートの世界に足を踏み入れ、
才能を開花させた女性たち。
ボタニカルアートは、不幸にも夫に先立たれてしまった女性たちの
自立を助けたといっていいのかもしれません。
肖像画に描かれた彼女たちの表情は、
まだ初々しくて少女の面影が残っていました。
人生の荒波に揉まれながらも、
ボタニカルアートを描くことで生き抜いた女性たち。
その絵の数々は、凛として見えました。
6、最後に
英国王立植物園「キューガーデン」は、
世界最大級の植物園。
そこに所蔵された数々のボタニカルアートを
旧朝香宮邸の美しい空間で堪能できる展覧会、
「キューガーデン英国王室が愛した花々」展。
科学的視点と芸術を融合させたボタニカルアートの数々に、
人々が植物に寄せた愛情と冷静な視点をみることができます。
時を超えて永遠に咲き続けるボタニカルアートの花々に囲まれて
華やかなひと時を過ごせました♪
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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