Miyukeyの気まぐれブログ

愛媛県在住のアラフォー主婦です。本、洋画、訪れた場所などの感想を気まぐれに、かつ自由に綴りたいと思います☆笑顔の扉の”key"を見つけられる毎日になることを祈って♪現在は、仕事繁忙期のため月に2回の更新となっていますが、よろしくお願いいたします☆

奥深い!めくるめくボタンの世界に魅せられて☆新居浜市美術館ボタンデザイン展で出会った小さな芸術品

幼い頃、家の納戸の一番奥にはお菓子の缶がしまってあって、

その中にはぎっしりとボタンが入っていました。

着なくなったコートやワイシャツ、カーディガンについていたボタンは

みんな取り外して、そこに入れていたのだと思います。

私は、その缶を逆さにして、ボタンを全部出し

テーブルの上に広げてみるのが好きでした。

胸が高鳴る、ざ、ざ、ざーっというボタンの音が

いまでも聞こえてくるように感じます。

色とりどりの、さまざまなデザインのボタンを

ひとつひとつつまみあげて、じっくり見ていた、

あの幼い頃の幸せな時間。

私の傍らに、家族もいっしょにいて、

「あ、これはおばあちゃんのコートのボタンだったよね。あれ、よく着てたよねぇ」

「これは、もしかしてお父さんのワイシャツについてたボタン!」

なんて言うのを聞くのが好きでした。

それから、「どのボタンが一番好き?」と言い合って

「せーの!」で家族みんなで好きなボタンを指さしたりするのも

おもしろかった!

「この色が好き!」「このすべすべの感触、気持ちいい」

「このとろっとした光の反射が、きれい!」

とか、みんなで好きな理由を言い合ったり。

甘やかな、やさしい、楽しい思い出です。

缶の中で、ひっそりと息をひそめている小さなひとつのボタンにも、

衣服の上で毎日触れられ、

私の知らない、いまはもういない人たちの生活をつぶさに見つめていた

時間があったんですね。

 

すっかり忘れていたそんなボタンとの時間を思い出させてくれたのが

愛媛県の新居浜市美術館で開催された

「Button Design展 ボタンにおける装飾の美たち」です。

 

 

 

たった一室だけの展示ですが、

そこに展示されているボタンの数、なんと約8000個!!

そのボタンの全てが、一人の女性収集家、加藤喜代美さんの

コレクションだというから驚きです。

加藤さんは、たったひとつのガラスのボタンのきらめきに魅せられて

世界中のボタンを収集するようになり、

そのコレクションはいまや神戸ファッション美術館や岡山県立美術館にも

展示されるほどに注目されています。

 


入った瞬間から、ボタンの世界にひきこまれます。

懐かしいきらめきと、額に収められたかわいいボタンたちの美しさに

ただただ、ためいき!!

 



もう、ぜんぶ、かわいすぎて、どうしよう!?

 

☆印象に残ったボタンについて書きました。お好きなところからお読みください。
1、ボタンは「ただの留め具」ではなかった
2、小さな世界に、かわいさ満載
3、思わず足を止めた、あのディスプレイ
4、もう出会えないかもしれないボタン
5、まさか、夫まで・・・!!?
6、心を奪われる理由は

1、ボタンは「ただの留め具」じゃなかった!

       ボタンの大切な役割とは

こちらは、「パフュームボタン」。

1800年代後半フランスより

金属の土台にベルベッドの生地を張ったメタルボタン。このようなボタンは「パフュームボタン」と呼ばれ、当時はこの布地部分に香水をしみ込ませて香りを楽しんだと言われている。 (解説より)

 

ボタンに香水をしみこませて香りを楽しんだなんて、

なんて小粋なおしゃれ!!

ボタンは、昔はコミュニケーションのきっかけとなる非常に重要な役目があったのだそ

うです。

当時は今と違って、ボタンはTPOによって毎日付け替えるのが当たり前で

ティーカップの柄とお揃いにしたりして楽しんでいたそう。

天気の話をするのと同じように、

ボタンが話題になった19世紀のヨーロッパ。

ひとつのボタンから友情が生まれ、恋が芽生えたなんてこともあったかもしれません。

だからこそ、芸術といわれるほどにデザインや色合いにこだわり、

細部まで精巧なボタンが作られたのでしょう。

 

このボタンたちは、どんなストーリーを持っているのだろう?

 

いまは、ファストファッションの時代。

安価で服を買い、飽きたら捨てて、新しい服を買う。

だから、工場で安く大量に作られたものが、出回るんですね。

当然、ボタンなんて小さいものには目が行き届きません。

海外だけではなく、日本でも、以前は美しいボタンがたくさんありました。

私の祖母が気に入って着ていた服の、綺麗なボタン。

美術館に展示されている貴重なものとは比べ物になりませんが

大好きな祖母と過ごした楽しく幸せな時間の思い出の片隅にある

ボタンのきらめきを思い出しました。

 

2、かわいすぎる!!世界中のボタンに魅せられて☆

 

私が特に好きだったのは、この小さいボタン・・・!!!

プラスチックボタン 

ミニチュアのおもちゃみたい・・・☆

このブログのシンボルである鍵(Key)(写真1枚目)や大好きな小鳥のボタンも!(写真左下)

やっぱりいくつになっても、小さいかわいいものには心が躍ります。

 

チェコガラス 19世紀後半~20世紀前半

 

これはチェコのボタン。

数年前、チェコのプラハを訪れたときのことを思い出しました。

チェコといえばミュシャやドヴォルザーグ、世界遺産の建築群など、

世界に誇る芸術があり街全体が芸術品!

でもその一方で、人形劇やアニメーション、カレルチャペックの挿絵など

素朴でかわいらしい、どこか温かみのあるものが好まれます。

このボタンは、そんなチェコらしい、

キュートで素朴な日常の時間を切り取ったような温かさがあって、

あの町に流れていた時間や空気が、閉じこめられているように感じました。

 

 


3、思わず足を止めた!

  ボタン愛が伝わるかわいいディスプレイ

 

ボタンのディスプレイ方法も、とにかくかわいいんです☆

 

便箋や封筒、一筆箋などに取り付けられたボタンのかわいさ・・・☆

私が持っている便箋や、お店でよく見かける一筆箋もありました。

一気に親近感☆

 

 

 

 

 

キャリコボタン(右)

 

4、もう二度と手に入らないものも・・・

  貴重なボタンの数々

 

 

これは「アーティッド」という希少なイギリスのボタン。

The British Artid Plastic  Companyが戦後、1年間だけ製造したそうです。

熱硬化性のプラスチックでできていて、幅広いデザイン性が魅力。

しかし、戦後の物資統制下で、凝ったボタンの需要も少なかったため

製造は打ち切りに。

物資が少ない時代でも、美しいものを作りだそうとする作り手たちの熱い想いを

感じます。

 

18世紀のシェルボタン。

最高級品である白蝶貝をはじめ、黒蝶貝や茶蝶貝、高瀬貝など様々な貝で

作られているそう。

どこか懐かしさも感じる、自然素材ならではの上品な光沢が美しい・・・

 

 

フランスのリア・スタン(Lea Stein)ボタン。


1960年代から現在に至るまで、独自の技法で製作され続けてきたボタン。

「何層にも重ねたセルロイドをカットして出てくる断面層は、まさにアート」と、

収集家:加藤喜代美さんも相当な熱の入れよう。一番のお気に入りだとか。

 

 

今回の目玉:薩摩ボタン。

なのに、痛恨の撮影し忘れ。。。涙

この写真は、リーフレットから。

 

江戸時代、輸出用に作られたという薩摩ボタン。

目的は、戊辰戦争の軍資金調達のための外貨稼ぎ。

パリ万博以降、ジャポニズムへの注目が集まり、需要が高まりました。

この小さなボタンは、日本の激動の時代をつぶさに見つめ、

日本の近代化を静かに支えた存在だったのですね。

 


5、男性もとりこ!?夫が気に入ったボタン

かわいいものや小さい雑貨には興味がない夫。

今回ばかりは珍しく、無料で貸してもらえる虫眼鏡を使って

細部まで、じーーーーっくりと鑑賞しています。

「ボタンっていうより、芸術やなぁ!!」

と感心しきり。

見回してみると、夫婦で来ている人や、男性一人の来館も多いよう。

帰宅してから加藤さんのトークショーの動画(わずか一分ほどのショートムービーです

が)を見ましたが、その中で

「男性の方から『ボタンの概念が変わった』と言われて嬉しかった」

とおっしゃっていました。

男性までも魅了してしまう、ボタンの威力☆

ちなみに夫が特に気に入ったのは、こちら。

「宝石みたい!」と夫は感心しきり。

 

「『ナルト』の写輪眼(しゃりんがん)みたいなのがある!!」と童心にかえって喜んでいました。(写輪眼とは: 人気漫画「NARUTO」の特殊な瞳術。渦を巻くような妖しい瞳の模様に似ていたらしい・・・)

ひとつひとつのボタンの細工をじっくりと観察する夫。

 

 

6、美しすぎて、かわいすぎて、ドキドキが止まらない・・・! 奥深いボタンの魅力



入った瞬間から、最後まで、ドキドキワクワクが止まりませんでした。

決して広くはない、たった一室の展示室に並べられた約8000個のボタンたち。

それをひとつひとつ収集して大切に保管されてきた加藤喜代美さんのボタン愛、

小さな中に美を生み出した作り手の情熱や

その時代に生きた人々のまなざし。

それらを展示品から感じるとともに、私自身の懐かしい思い出も蘇りました。

幼い頃の温かく、幸せな家族との時間。ボタンのきらめきと、家族の笑顔。

忘れていたのではなくて、ほんとうは胸の奥深くにひっそりと、

でもたしかな幸せの証として残っていた記憶・・・

ボタンは、ささやかな日常の中で、人々の生活の一部としてあり続けるとともに

歴史や文化、人々の想いがこもった「小さな芸術品」ともいえるのです。

その美の世界に魅了されたひとときでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

<参考>

展示室には、詳しい説明書きは、ほとんどありませんでした。

一応、ざっくりとは、配布された出品リストに書かれているのですが

時代背景や歴史、手に入れるときのエピソードとか、

もっと詳しいことも知りたかった!

本当は加藤喜代美さんのトークショーへ行けばよかったのですが

もうすでに終わっていました。残念!!!

でももしかしたら、そんな知識的なことはごちゃごちゃ考えず

ただひたすら、ボタンの世界に酔いしれ、ボタンと向き合う時間を

大切にしてほしいという意図があったのかもしれませんね・・・

もっともっとボタンについて知りたくなって、ネットで調べたことも

このブログで書きました↓↓以下は参照したサイトです。

<参考>

希少なArtidボタンは戦後軍需工場~ボタン工場転換の歴史 | こよなくアンティーク - アンティーク・ヴィンテージ雑貨ショップのホームページです。

https://https://satsuma.cc

第27回| 留めるだけじゃない。時代をつぶさに映すヴィンテージボタンの世界。 | FUTURE IS NOW

 

 

こういう本もすごく興味があります☆

 

展覧会へ行ってから、ボタンを見る目が変わりました。なんか、じぃーっと見入ってしまいます(笑)

 

 

<魅了された芸術品の数々・・・☆(過去記事紹介)>

 

miyukey.hatenablog.com

 

 

miyukey.hatenablog.com

 

miyukey.hatenablog.com

 

miyukey.hatenablog.com

 

miyukey.hatenablog.com