Miyukeyの気まぐれブログ

愛媛県在住のアラフォー主婦です。本、洋画、訪れた場所などの感想を気まぐれに、かつ自由に綴りたいと思います☆笑顔の扉の”key"を見つけられる毎日になることを祈って♪現在は、仕事繁忙期のため月に2回の更新となっていますが、よろしくお願いいたします☆

モンゴメリ「アンの青春」 赤毛のアンとの再会を果たしたアラフォー主婦の感想

最近、モンゴメリの「アンの青春」を読んでいます。

 

アンの青春―赤毛のアン・シリーズ2―(新潮文庫)

 

11~16歳のアンを描いた「赤毛のアン」の続編である「アンの青春」では、

16~18歳のアンの日々が綴られます。

うっとりするくらい美しくて、おもしろくて、大好きな一冊になりました。

慌ただしい生活の合間に、ほんのひととき、

自分のためにお茶を入れて、本を開く時間。

それは、「アンの青春」を読み始めてから、一層、楽しい時になりました。

「今日もアンに会える!」・・・ワクワクの読書時間。

人によっては一日から数日で読み終えることができるかもしれませんが

私は、あえてゆっくりとページをめくります。

登場人物の気持ちや、アヴォンリーの美しい自然、少女たちの笑いさざめく声、

着ている服やおいしそうなご馳走の味・・・

想像力豊かなアンのように、一行一行に、想像をふくらませて。

 

1、アンは心の親友☆

 

小学生の頃、モンゴメリの「赤毛のアン」が大・大・大好きでした。

アンの住むアヴォンリーの自然に憧れ、人々の素朴な生活に憧れて、

少しでもアンに近づきたくて、いろいろな場所に名前をつけたり、

想像にふけったり、綺麗なものを集めたり・・・

そんな私を見て、家族がたくさん赤毛のアン関連の本をプレゼントしてくれ

それを読んで、ますますハマりました。

もちろん、「赤毛のアン」は、何度も何度も読み返しました。

いつか聞かれたことがあります。

赤毛のアンの続きは読まなくていいの?」と。

そう、モンゴメリの「赤毛のアン」シリーズは11巻もあるのです。

11歳でグリーンゲーブルスに引き取られた、

やせっぽちで赤毛の、想像力たくましい少女は、結婚して子供までできるらしい・・・

ということはうっすらと知っていました。

それでもやっぱり、私はどうしても、アンには、

自分と同い年の女の子でいてほしかったのですね。

心の中の大親友として、ずっと少女のまま、

胸の中にいて欲しかった。

決して美人じゃないけれど、想像の翼を広げて瞳をきらきら輝かせている、

美しいものが大好きなアン。

成長する中で、いろいろな本に出会い、興味は移り、

いつしか「赤毛のアン」は「幼き頃に夢中になった本」として記憶の底に沈んでいって

しまいましたが、

それでも時折、ふっと思い出すアンの面影は

大人になってからも、素晴らしい思い出として

私を優しく甘い気持ちにさせてくれたのでした。

どうして、いま、「アンの青春」を手に取ったのか?

それは自分でもわかりません。

アラフォーの主婦になった私が、古い親友に再会するように

16歳になったアンの日々をいま、読んでいます。

あの時に止まっていた時間が、一気に流れ出したみたい。

アンは、成長して、ますます魅力的になって、たくましくなって・・・

でも一方で、おっちょこちょいで、とんでもない失敗をしでかしてしまう面も

相変わらず。

思わず笑ってしまう大失敗と、ほほえましいエピソードの連続に

心が温まったり、うっとりしたり、くすくす笑ったり・・・

赤毛のアン」のラストで、

「曲がり角の先には、きっといちばんよいものがあるにちがいないと思うの」と、

希望に胸をふくらませながら語ったアン。

あんなに小さかったアンの「曲がり角の先」が、こんなに愉快なものだったなんて。

もっと早くに読めばよかったかなぁと思ったり

でも、いまだからこそ、こんなに懐かしく、

自分の女子高生時代とアンの青春を重ねて楽しむことができるんだなぁと

思ったりしています。

 

2、アンの成長

 

「アンの青春」の魅力のひとつは、やはりアンの成長でもあります。

夢見がちだった少女は、学校の先生になり、

(現代では考えられないことですが、アンは16歳で教師になります!)

教育に対する高い理想を掲げながら、学生の気持ちに寄り添い、

子どもたちに愛され尊敬される存在に。

同時に、「改善会」という会も立ち上げて、

アヴォンリーの町をリードしていくようにもなります。

ああ、私の女子高生時代の子どもっぽさに比べると

なんて立派な女性・・・

マリラもリンド夫人も、アンの意見に一目置いて

すっかり大人の女性扱い。

でも、それでいて、まだ想像の翼を失わないところがアンの素晴らしさ。

地に足をつけた現実派の女の子たちには

「アンは時々何を言っているのかわからない」と言われてしまいますが、

わかってもらえようがもらえまいが

想像の翼を思い切り広げて、いきいきと楽しんでいるアンの姿は

やっぱり、たとえようもなく魅力的なのです。

周りに流されず、自分が自分たりえる大切な部分を、

ちゃんと持ち続けるということの大切さを

アンから教えてもらいました。

 

 

3、さまざまな出会い

 

成長したアンには、すばらしい出会いが用意されていました。

心から打ち解け合う親友になるのに、年齢も性別も関係ありません。

アンは10歳の少年ポール・アーヴィングとも、

45歳のオールドミス、ミス・ラヴェンダーとも、

そしてもう何年も昔に亡くなって、伝説のように語り継がれている女性

へスター・グレイとも「親友」になれるのですから。

 

 

自分と同じ世界に生きているということ、美しいと思えるものが同じで、

同じことに笑い合えるということ。

「変わり者」と言われても、自分の世界を大切にしている者同士だからこそ、

わかり合え、素晴らしい時を共有できるのでしょう。

美しい友情に、こちらも胸が温かくなるのです。

 

4、最後に  新しい曲がり角

 

人生は、旅。

誰にとっても、登り坂や下り坂、曲がりくねった道やでこぼこ道、

そして時に素晴らしい風景の道も用意されています。

それは、アンにとっても同じ。

生徒との素晴らしい関係を築いてきた学校での仕事や

マリラと双生児との暮らし、かけがえのない友人たち

その全てに別れを告げ、

アンは遠い街の大学へ進学する決意をします。

何かを得るためには何かを手放すことが必須・・・

アンは別れの寂しさをこらえ、新たな曲がり角を曲がるのです。

また、その先に、輝く未来があることを信じて。

アンの、どんなときも希望と明るさを失わない姿に、

また元気をもらえました。

ちっぽけな少女のアンも、教師になった成長したアンも

いまでは、私の胸に住む大切な「腹心の友」になりました。

 

今夜もアンに会える日を楽しみに♪

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

赤毛のアン」シリーズには、全文訳で有名な松本郁子さんの訳もあり、

ずいぶん悩みましたが、私には訳注が多すぎる気がして、一番なじみのある村岡花子

んの訳を読みました。

 

 

私が小学生の頃から大好きな高柳佐知子さんの本。

アンの友人、ポールやミス・ラヴェンダーの紹介もあります

 

 

昔、祖母が買って来てくれた本。この一冊から、「赤毛のアン」に夢中になりました。

 

<過去記事紹介>

 

 

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