Miyukeyの気まぐれブログ

愛媛県在住のアラフォー主婦です。本、洋画、訪れた場所などの感想を気まぐれに、かつ自由に綴りたいと思います☆笑顔の扉の”key"を見つけられる毎日になることを祈って♪現在は、仕事繁忙期のため月に2回の更新となっていますが、よろしくお願いいたします☆

最近、疲れてない?主婦におすすめの映画「パリへの逃避行」


一人の主婦の空虚な胸の内を描いた一作。

主婦はもちろんのこと、

女性の気持ちがわからない!と嘆いている男性にもおすすめの

「パリへの逃避行」を紹介する。

シークレット・エスケープ  パリへの逃避行 [DVD]

ロンドンの住宅街に住む専業主婦のタラ(ジェマ・アータートン)。

成功したビジネスマンを夫に持ち、

二人の子供にも恵まれて何不自由ない生活をしているが、

毎日同じことが繰り返される日々に息がつまり、

耐えられなくなる。

タラは、日常から逃れたい一心で

ついにたった一人で、パリへと飛び立つ。

 

繰り返される日々の中で、

どう自分らしく生きていくのか、

どうすれば毎日を充実させられるのか。

これは、だれもが向き合わなくてはならない問いなのではないか。

とくに、家事や、育児で忙殺される主婦にとっては

大きな問題だ。

一見、幸せに溢れている平和な家庭の中に、

ふと空しさが紛れている。

この映画の中の主人公タラは、自問自答する。

私はこれでいいのか?自分らしく生きているのか?

 

もしタラの主人マーク(ドミニク・クーパー)が、すごく悪いヤツなら、

すぐさま捨ててパリへ行って好き勝手して、

恋人ができて、ハッピーエンドでもいいのだが、

マークは、そうじゃない。

マークは、妻を全く理解できないけれど、

しようと努力しているし、なにより妻や子供を愛している。

彼なりに精一杯妻を支えようとする。

マークの視線で映画を作ったなら、

本作は全くちがった映画になっていただろう。

 

パリへ行って、そこで何かをつかんで、

あるいは息抜きをして、

さあ、がんばろうと思えるのならいいけれど、

この映画では、そうならない。

そこが逆に、リアリティがあって良い。

 

主人公の専業主婦タラを演じるのは、

「007 慰めの報酬」でボンドガールを演じたジェマ・アータートン

本作では、ほとんどノーメークで、

むなしい毎日に疲れ切った主婦をリアルに演じている。

 

本作を観るにあたって、

疲れた気分を発散しようなどとは思わないでほしい。

「パリへの逃避行」は、スカッとする場面もなければ、

楽しく明るい気分になれるラストも用意されていない。

下手をすれば、主婦業に疲れている人は、ますます重い気持ちに

なってしまうかもしれない。

それでも、私がこの映画をおすすめするのは、

主婦なら、必ずどこかで共感できるシーンがあるはずだから。

もしも、あなたが

「主人公は贅沢だ、何不自由ない幸せな生活を送っているのに」

と思うなら、そういう人にこそ、この映画を観てほしい。

そして、自問してほしいのだ。

本当に今、自分は自分らしい毎日を充実させられているのか、と。

もちろん、この映画のタラのように、

夫も子供も放り出して、ある日突然にパリへと姿を消すことを

推奨したりはしない。

パリへ行かなくても、家族を放り出さなくても、

見知らぬ場所で情事を重ねなくても、

きっと自分らしく生きる糸口は、どこかにあるはずだから。

 

それと、もうひとつ。

人は、時として、本当に大切なもののために

何かを犠牲にしなくてはならないこともある。

自分の人生にとって、何が一番大切なのか?

いま、それを一番大切にできているのか?

私にとっては、この映画は、それを考えるきっかけになった。

 

シークレット・エスケープ  パリへの逃避行 [DVD]

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タラは、夢にまで見た「貴婦人と一角獣」のタペストリーをパリで観る。しかし、夫と子供たちのことを考えて、罪悪感にさいなまされてしまう。