2018年の終わりのことです。
東京駅で、一本の鉛筆と出会いました。
(撮影 by Miyukey)
Blackwing鉛筆!!
その洗練された美しさに、たちまち魅了された私。
鉛筆に込められたストーリーと歴史を知る度、
ますますハマっていくことに・・・。
約三年間で私が集めたBlackwing鉛筆を
写真に収めて公開しつつ
はてなブログのお題「私が◯◯にハマる10の理由」に答えて
私がBlackwing鉛筆にハマってしまった理由を考えてみたいと思います☆
我が家のBlackwing鉛筆たち。色鉛筆みたいだけど、全部フツウの鉛筆です。
(撮影 By Miyukey)
1、とにかく美しいフォルム
①机の上にあるだけで絵になる
写真:https://shop.blackwing602.jp/
商品:ブラックウィング 鉛筆 2B 1ダース ブラックウィングパール パールホワイト 105331
この洗練された佇まいに説明は不要かと。
机の上にBlackwingが転がっている、
ただそれだけで、その空間がアートになってしまうのです。
消しゴムは取り外して、カスタムが可能です。 (撮影 By Miyukey)
②使った後も美しい
短くなった鉛筆は、かわいらしい。
私は、いつもそう思います。
何か月も、あるいは何年も使った鉛筆は、
愛着とともに
使った人の想いや匂いまでも浸み込んでいるように思います。
インクが切れたペンはすぐに捨てても
小さくなった鉛筆や消しゴムは
なかなか捨てられなかったりしませんか?
写真: フリー素材 PIXABAYより
幼い頃、押入れの中から缶が出てきて
中には小指ほどの鉛筆が丁寧に納められていました。
それは、私が生まれる前に亡くなった祖父のものでした。
祖父の残したものは、価値のあるものもたくさんあったのに
なぜか、その小さくなった古びた鉛筆が
丁寧にナイフで削られ、
向きをそろえて大切に納められているのを見た時、
一番、祖父を近く感じたのです。
仕事に成功し、お金に困ることはなくなっても
祖父は貧しかったころの気持ちを決して忘れず
生きる人だったのだろうと思いました。
祖父が使っていたのは、なんでもない普通の鉛筆でしたが
私はその頃から、鉛筆に惹かれ始めていたのかもしれません。
(撮影 By Miyukey)
短くなった鉛筆が、こんなにスタイリッシュな鉛筆も
珍しいのではないでしょうか?
私はあえて、Blackwingの箔押しのところを
残すようにしています。
楽しい計画を練る時のワクワク感、何かを書くときの情熱、
一途に努力した証・・・
たくさんのものを秘めて、鉛筆は、そこにあるのです。
ちなみに私は、お菓子の缶に、ちびた鉛筆を入れてます。
この缶は、手の平サイズでデザインも可愛くてお気に入り。
中身は薔薇の花びら入りのホワイトトリュフチョコレートでした。
2、歴史がすごい
③あの文豪スタインベックやウォルト・ディズニーも使った鉛筆。
写真: 左からウォルト・ディズニー - Wikipedia、スティーヴン・ソンドハイム - Wikipedia
Blackwingの長い歴史は1934年に始まります。
文豪スタインベック、あのウォルト・ディズニー、
作曲家クインシー・ジョーンズ、作詞家スティーブン・ソンドハイムなど
Blackwingの愛用者は名だたる有名人ばかり。
文豪たちは当時の鉛筆の価格の2〜3倍は高い
Blackwing鉛筆を愛用しました。
「エデンの東」や「怒りの葡萄」など数々の傑作を残した小説家、
ジョン・スタインベックは、こんな言葉を残しています。
新しい鉛筆を見つけた。これまでで最高の鉛筆だ。
値段は今まで使っていた鉛筆の3倍もするが、
芯が漆黒で柔らかく、それでいて折れない。
これからもずっと使いたい。
その名はブラックウィング。
紙の上をまさに滑るようで、文字通り筆が進む。
ところが、これほどまでに有名人に愛されたBlackwing鉛筆は
1998年に製造中止に。
そうすると、コレクターの間でBlackwing鉛筆が
一本40ドルで売買されるようになります。
長い間、Blackwingは幻の鉛筆となりますが
2010年、PALOMINOが復刻。
当時のデザインに忠実に、黒鉛は日本製を採用。
どれだけ日本の鉛筆のレベルが世界的に高いかがわかります。
いま、手にできるBlackwingは復刻版ですが
それでも、当時の歴史を忍ばせるデザインは素晴らしい。
世に数々の傑作を送り出した文豪たちが
ポケットに忍ばせ、執筆に励んだ面影はいまも受け継がれているのです。
④少しだけリッチな気分になれる
普通の鉛筆が100円代というのを考えれば、
Blackwingの352円(限定盤は418円)は
少し高級かも。
でも、500円でお釣りが来る値段で、
見た目も美しく
ささっと思いついた時にアイディアを書きとめられる
お洒落な鉛筆が手もとに用意できるとしたら?
決してお高くはないはず。
パロミノ ブラックウィング 鉛筆 (4B) 12本 1ダース 【PALOMINO BLACK WING】消しゴム付き鉛筆
3、もう二度と後戻りできない書きやすさ
⑤アイディアを素早く書きとめられる
⑥次々と書きたくなる
もうこれは、言葉では説明できません。
私はBlackwingを使ってから、他の鉛筆やシャープペンシルは
使えなくなってしまいました。
鉛筆の良さとは、ノックもキャップも必要なく
手に持ったらすぐさま書き始められることではないでしょうか。
アイディアが降ってきたら、即刻、書き留める。
折れにくい芯と、なめらかな書き味、
びっくりするほど手にフィットする形、
消しやすい消しゴム。
イメージやアイディアを書き留めたり、イラストや絵を描くときに、
こんなに良い相棒はいません。
そして、芯が減ってしまったら。
そっと鉛筆削りで削ってあげましょう。
削るときの音や、木材部に使われているシダーウッドの香り、
ひらひらとした削りかすの形を楽しみながら。
モレスキン ノート クラシックノートブック ダブルレイアウト(無地×横罫) ソフトカバー ラージサイズ サファイアブルー NB313SB20
(撮影 By Miyukey)
やっぱり専用の鉛筆削りで削るのがおすすめ。
2穴タイプの削りやすい持ち運びタイプ。私のは、これのホワイト。↓↓
⑦芯にこだわりがある
先述したように、Blackwingは日本製の芯を使用しており
普通の硬さを表す表示(2B、B、HBなど)ではなく
「ソフト、ファーム、バランス、エクストラファーム」という独自の表示をしています。
次章で延べますが、その鉛筆にたくされたストーリーや
オマージュの対象によって、デザインごとに硬さが違います。
幼い頃から、筆圧が強く「ダイナミックな書き方」と言われてきた私は
断然、バランスかソフト(3B〜2B)が好きです。
1912年、パリの理髪店に世界初のネオンサインを設置した技術者Georges Claudeにインスピレーションを得たというモデル。
ネオンサインから着想を得た色合いが鮮やか!
(撮影 By Miyukey)
4、一本一本に託されたストーリー
⑧鉛筆を見て歴史や偉人を想うことができる
写真:Blackwing | Blackwing 4 | Blackwing
私が特に好きなモデルのVOLUME4は、火星と
火星に打ち上げられる探査機「ローバー」へのオマージュ。
写真では見え辛いでしょうが、軸はザラザラした手触り。
これは、火星の砂をイメージしたものだそうです。
軸の色や金具も、火星の地表や砂丘の色を表していると言います。
はるか遠くの火星と、宇宙の神秘へと挑む人類の熱い想いを
思わせる素敵な一本。
(撮影 By Miyukey)
サーフィンの父・デューク・カハナモクへのオマージュ、
Blackwing840。
カリフォルニアの海の色と海岸線のゴールドのラインが美しい!
一本一本が微妙にラインの出方が違うので、何本かまとめ買いしてしまいました。
持っているだけで海の音が聞こえてきそう。
このように、現在、数ヶ月に一度のペースで新作が
発売されるBlackwingには、一本一本に、
偉人や歴史へのオマージュが込められているのです。
その鉛筆を見る度に、先人たちの想いや成し遂げてきたことを
思い出せる・・・
これは最高のオマージュではないでしょうか。
最近、発売されたモデルは、こちら↓↓
BLACKWING ブラックウィング 鉛筆 B 1ダース ブラックウィング64 ハーフトーン 105728
BLACKWING 鉛筆 2B 1ダース ブラックウィング223 THIS LAND IS YOUR LAND 105684
BLACKWING 鉛筆 HB 1ダース パロミノ ブルー 105709
BLACKWING 鉛筆 HB 1ダース パロミノ オレンジ 105708
⑨ 数量限定。リミット感がある
Blackwingの定番は「マット」「ナチュラル」「パール」の三種類。
それに加えて、数か月に1度、限定盤「VOLUMES」が出ます。
この三年間に発売された限定版。
たぶん全種類、買い揃えたはず。 (撮影 By Miyukey)
Blackwing自体、それほどお店でしょっちゅう見かける鉛筆でもないし
まとめ売りしかないショップも多いので
単体で2~3本欲しい時は、見つけた時に買わないと、
売り切れてしまいます。
オンラインでも期間が過ぎればSOLD OUTに。
そのリミット感が、コレクター魂に火をつけるのです!^^
・・・といっても、これは買いすぎか・・・(汗)
(撮影 By Miyukey)
5、最後に
文豪たちに愛された歴史を持ちながら
限りなくスタイリッシュで美しい外見と
一本一本に託されたストーリーが楽しめる
Blackwing鉛筆。
鉛筆の可能性を感じられます。
あ、「私が◯◯にハマる10の理由」の、10番目の理由がまだでしたね?
10番目は、
⑩とにかく好きだから
です!
「好き」ということ、「ハマる」ということは、
基本的に直観であって、理由などないと思っています。
それは、モノでもヒトでも、ファン心理でも結局は同じことです。
他人から見れば石ころでも、その人には宝石に見える、
その心理は尊いと思っています。
「ハマる」というのは、はたからみれば、滑稽なものです。
人から理解もされ難いし、ともすればかっこ悪く見えると思いますが、
私は何かに「ハマる」ことが人生を楽しく、深くしてくれるんじゃないかと
感じています。
だから、私はこれからもBlackwingを集め続けます。
そして、他にもどっぷりと「ハマる」ものはないかと探したいのです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
<参考文献>
<他にもこんな本も・・・>
Blackwingと一緒に雑貨屋に売っていた本。
Blackwingは登場しないけれど、毎日、鉛筆で雲を描く
鉛筆工場に勤める男が主人公の哲学的な物語。↓↓
はてなブログ10周年特別お題「私が◯◯にハマる10の理由」