軽井沢の老舗、万平ホテル。
文学作品の舞台になりました。
毎夏をこのホテルで過ごしたことでも有名です。
そんな万平ホテルでの素敵なティータイムから
私の軽井沢旅行は始まりました☆
写真と感想で振り返りたいと思います♪
(写真は全て2021年9月27日に撮影したものです)
- 1、万平ホテルに到着!歴史を、ちょっとおさらい
- 2、さっそく、カフェへ☆
- 3、絶品グリルサンドが美味しすぎました
- 4、ジョン・レノン直伝のロイヤル・ミルクティーと
- 名物の絶品アップルパイ
- 5、万平ホテルとスズランの素敵な関係☆
- 6、小説の舞台にもなった万平ホテル
- 7、ステンドグラス
1、万平ホテルに到着!歴史を、ちょっとおさらい
木々の生い茂る道をタクシーで駆け抜け
万平ホテルに到着☆
万平ホテルの歴史は、古く江戸時代にまで遡ります。
その頃は、旅籠「亀屋」でした。
明治27年に西洋風に改装したことから
軽井沢初の西洋ホテルに!
大正時代には室生犀星、堀辰夫、
宿泊しています。
クラシックホテルの風格を感じますね。
なんと大正時代からずっと残っているというポスト!
ここに泊まった文豪たちもこのポストから
手紙や書簡を送ったのかなー?なんて想像してみるのも
楽しいですね☆
このポストは、どれだけたくさんの人々の
想いを届ける窓口になったのでしょうか。
2、さっそく、カフェへ☆
美しい木立の緑が揺れ、秋の陽光がいっぱいに差し込む窓。
私たちが座ったのは、一番奥の窓際席。
なんと、偶然にもジョン・レノンのお気に入りの席だったのだそうです。
ランプの光と木立の緑が美しい・・・!!
そして、やっぱり入口の目立つところにあるポスターは・・・
このホテルとカフェを、こよなく愛したジョン・レノンです。
カフェの真ん中には・・・ストーブ!!
軽井沢は標高1000m。
東京より10度も気温が低いこともあり、
10月には早くも冬の気配が漂うのだとか・・・
この日は9月27日でしたが、空気がひんやりして
寒がりの私はタートルネックに秋物コートでちょうどでした!
3、絶品グリルサンドが美味しすぎました
店内でうっとりしていると・・・運ばれてきました、グリルサンド☆
これがとっても美味しくてびっくり☆
食パンの隅が程よく焦げていて、カリカリなのです。
その他のところはサックサク。
薄ーい食パンの食感と具の組み合わせが絶妙すぎました。
こういう店では、サンドイッチの付け合せに
オシャレで凝ったものを出しがちですが
シンプルにポテトチップスっていうのも、
ポイント高かったです。
4、ジョン・レノン直伝のロイヤル・ミルクティーと
名物の絶品アップルパイ
デザートは万平ホテルの名物、アップルパイと
アップルパイのパイ生地がサクサクしていて、
とっても美味しい☆
中には厚切りの信州産 紅玉リンゴがたっぷりと入っているのですが
そのひとつひとつに洋酒が浸み込ませてあって、
丁寧に作っているんだなぁと思わせるお味です。
長年、愛されているのも頷ける、絶品アップルパイでした。
私、実はロイヤルミルクティーは苦手なんですが、
迷っていたら、母が
「このカフェに来たら、ロイヤル・ミルクティーを飲まなきゃだめよ」
と言ったので、注文しました。
なんでも、ジョン・レノンがオーナーに直々に
ロイヤルミルクティーの作り方を教え
メニューに加えることをお願いし、
その後は必ずオーダーした超・有名な一品なのだとか。
牛乳が苦手な私でも、美味しく頂けました。
ジョン・レノンは愛する家族と、これを飲んで
夏の楽しく幸せな日々の思い出を紡いだんですね。
やっぱり、注文してよかった☆
おいしいグリルサンドと超有名なアップルパイ、
そしてロイヤル・ミルクティーで腹ごしらえ☆
素敵な旅のスタートになりました♪
5、万平ホテルとスズランの素敵な関係☆
万平ホテルで使われている食器には、
どれもスズランが施されています。
今でこそ、失われてしまったものの、
昔はこのあたり一帯にスズランが群生して生えていたそうです。
そのことから、スズランがエンブレムになったそう。
このテーブルウェアは大正時代から使われているデザイン。
テーブルの番号札も、スズランが描かれていて、かわいい~☆
ショップには、スズランモチーフのグッズもたくさん置いてありましたよ♪
6、小説の舞台にもなった万平ホテル
カフェを出てロビーへ。
長い歴史を感じさせるクラシックなロビーですね。
万平ホテルに泊まった堀辰夫は小説「聖家族」の中で
印象的に、このホテルを登場させています。
九鬼(くき)という男性と恋愛関係にあった
美しき未亡人、細木(さいき)夫人は
この万平ホテルで、初めて九鬼の傍らに佇む
15歳の少年、河野扁理(へんり)と出会うのです。
ヒマワリが咲く中庭から、
扁理は細木夫人が宿泊する部屋を毎日見上げ、
夫人を神聖な犯しがたいものであるかのように感じ
強い憧れを抱きます。
数年後、九鬼の葬式で、すっかり青年になった扁理と再会した
細木夫人は、扁理の中に、九鬼をすっかり裏返しにしたような内面を見出します。
細木夫人と、その娘・絹子と扁理。
九鬼の死が結びつけた奇妙な出会いが、やがて恋を生み・・・
軽井沢を舞台に、夢の中のような美しい描写と
繊細な心理描写で綴られる物語。
それから、旅行までに読もうと思って読み切れなかったので
まだ未読なのですが、
万平ホテルが舞台です。
こちらは、上流階級の美貌の夫人が、
親に決められた愛のない結婚生活に満たされず、
万平ホテルを舞台に許されない熱烈な恋に堕ちるという
ストーリーだそうです。
名だたる文豪たちの定宿となり、
インスピレーションを与えてきた万平ホテル。
小説を読んだ後に訪れると、その美しさや歴史を
より深く味わえる気がしました。
7、ステンドグラス
万平ホテルのダイニングメゾンにある2枚の大きなステンドグラス。
原画は宇野澤秀夫。
こちらは旅籠「亀屋」の頃の様子だと思われます。
江戸時代の軽井沢を大名駕籠(かご)が通っていきます。
向こうに見えるのは、浅間山。
浅間山は活火山で、何度となく軽井沢の地を
呑み込みました。
大噴火により荒涼とした大地になったところを
明治時代に訪れた実業家たちが次々と植林し
今のような緑あふれる軽井沢になったと言います。※
私たちがタクシーの中から見た浅間山は、
そんな人間たちの努力など素知らぬ顔で
真っ青な空に悠々とそびえ立っていました。
※参考文献
おとな旅プレミアム 軽井沢 小諸・上田・松代・松本・善光寺 第3版
こちらは昭和の軽井沢。
自動車にゴルフバックを積んだ人々や乗馬を楽しむ人。
山々の間に別荘も見えます。
緑に囲まれた別荘での華やかな生活。
人々の笑い声が聞こえてきそうです。
この頃の軽井沢は上流階級の人々だけが
夏を優雅に楽しむことを許された避暑地でした。
万平ホテルには、この他にもたくさんステンドグラスがあるそうです。
次回はひとつひとつのステンドグラスをゆっくり見てみたいと思います。
8、最後に
さいたま(大宮駅)から、新幹線でわずか40分の
軽井沢。
その昔、この地を初めて訪れた西洋人、
アレキサンダー・クロフト・ショーは
その美しい自然と気候に魅せられ
軽井沢を「屋根のない病院」と称賛したそうです。
それだけこの地には心身を癒す力があるということなのでしょう。
慌ただしい日常から解き放たれ、緑の中を歩き
そしてホテルでほっと一息ついたなら、
また明日を生きるエネルギーも湧いてきそうです。
古くから多くの人々を迎え、宿を提供してきた
万平ホテルの歴史に想いを馳せながら、
絶品グリルサンドと伝統のデザートを味わう贅沢な時間。
小説の舞台となったホテルの中を歩いていると
登場人物たちに出会えるような、不思議な気がしました。
私が今回の旅行で宿泊したのは、
万平ホテルとはまた異なる魅力が溢れる美しいホテルでした。
次回も宜しければご覧いただければ嬉しいです。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました
☆私が宿泊した旧軽井沢ホテル音羽ノ森の記事は、こちらから。↓↓