Miyukeyの気まぐれブログ

愛媛県在住のアラフォー主婦です。本、洋画、訪れた場所などの感想を気まぐれに、かつ自由に綴りたいと思います☆笑顔の扉の”key"を見つけられる毎日になることを祈って♪現在は、仕事繁忙期のため月に2回の更新となっていますが、よろしくお願いいたします☆

こけしに胸きゅん♪ 松島「直秀こけし」で800歳のこけしに出会う

仙台・松島旅行で感じたのは、

伝統工芸や食文化が、とっても面白い!ということ。

店先でにこにこ笑う仙台四郎人形、

仙台針子の青いだるま、艶やかな光沢の玉虫塗の工芸品。

そうして牛タンにテールスープ、ずんだ餅にホヤ。

でも何より、どこでも見かけて、東北の代表的民芸品といえば

こけし!!ではないでしょうか?

 

 

仙台・松島へ行くと、

いくつかのこけしと、バッチリ目が合って、

連れ帰ることになっています。

宮城へ行くまでは、全く興味のなかったこけし

今ではハマりかけています^^

その中でも、私が大好きな「松島 直秀こけし 二八屋物産店」のお店をご紹介します。

最後には、私が買った大切なこけしたちもご紹介しますね。

どうぞ最後までお付き合いください♪

 

 

実際に松島を訪れた人は、一度は目にしているはずの「松島 直秀こけし」。

観光客で賑わう土産物店が軒を連ねる「海岸通り」沿いにあるお店です。

 

 

松島では、こけしのお店は、ここだけ。

創業者:本村直二郎さんが70年以上前に

松島生まれの工芸品を作りたいと開いたお店。

お店の窓に貼ってあるのは、このお店を訪れた芸能人たちと、創業者の本村直二郎さん。

 

小さい店内に、所せましと並ぶこけしたち。

「直秀こけし」では、こけしの絵付け体験ができるそうです。

有名人が作ったコケシがずらり。サインもずらり。

 

東日本大震災では、このあたりにも津波が押し寄せ、

大切なこけしがほとんど全て流されてしまったそう。

「この店の周りは、こけしの海になっちゃったんですよ」

そう語ったという直二郎さんの記事を、いつかネットで読んで

胸が痛みました。

その後、「直秀こけし」のこけしは、

「震災を経験したこけし」として、

ブータン首相に献上されたそうです。

 

 

昨年、私が初めて「直秀こけし」を訪れたのも、

地震があったときのことでした。

朝、松島に到着して「さあ、これから松島旅行だー」と

海岸を歩いていたら、グラ!!!!

携帯が、けたたましく地震警報を鳴らしだし、

海岸で作業をしていた地元の人たちは、一目散に陸がわへ駆け出し、

あっというまに、そこにいるのは呆気にとられる私と主人のみ。

街中に響き渡る「大きな地震がありました。指示に従ってください」の

スピーカーの声は、恐怖でした。

結局、その時の地震津波もなく、被害は少なかったのですが

その後の東北新幹線・電車は止まり、

どの店に行っても地震速報のラジオが流れていましたっけ。

こんな地震ですら、恐怖を感じるのに、

東日本大震災のときの人々の恐怖、不安はどんなものだったでしょう。

海岸の向いにあった直秀こけしのお店に入ると、

棚から倒れたり、床に落ちたりしたこけし

お店の方々が一生懸命に拾っていらっしゃるところでした。

こけしは頭が大きいから、地震ですぐに倒れてしまうんですよね」

とお店の方。

お店には、地震で倒れ、一部、ヒビが入ってしまったり

欠けたりしたこけしが、割引価格で売っていました。

地震を乗り越えたこけし」として、縁起がいいと買って行かれるお客さんも

多いそうです。

 

 

 

私が昨年、東北で初めて買ったこけしは、

もちろん「直秀こけし」☆

頭には菊の花、太い胴には赤い椿が描かれているのが特徴です。

春先には松島の町を明るく彩るという赤い椿の花。

直二郎さんの地元愛がこめられているのですね。

宿泊した小松館好風亭の客室で、記念にパチリ。

美人さんでしょう??

私が買ったのは桜の木を使った色黒のこけしちゃん。

他にも、ミズキ、椿、ケヤキの木材がありました。

 

そして、今年。一年ぶりに訪れた直秀こけし

また来れて、嬉しい!!

 

店内には、昨年は気がつかなかった「限定品」こけしのコーナーが。

なんと観瀾亭という由緒ある場所の

樹齢800年ものケヤキの木で作られたといいます。

観瀾亭とは、伊達政宗豊臣秀吉から拝領した一棟を移築し

公開されている場所であり、美しい庭園もあります。

 

 

風が吹き抜ける気持ち良くて美しい場所、観瀾亭

その場所で、800年もの間、この街を見守ってきた

大木のケヤキは、町指定文化財とされ、皆に愛されていましたが

2016年10月、ついに寿命を終えて倒れてしまったそう。

 

(左)大ケヤキの根っこは、観瀾亭に大切に残されていました。(右)観瀾亭内の松島博物館には、直秀こけしの展示も。

 

松島の歴史を見守ってきた、この街にとって大切なケヤキ

その枝を使って、制作したこけし

・・・この子に、決めた!!

 

光の当たり具合によって、木の年輪が浮き上がって見えて

とても美しいのです。

800年間、この木は、どんなものを見てきたのでしょう。

街の姿が変わり、人々も変わり、それでも静かにずっとこの街に佇んでいたケヤキ

そして、いまは、姿を変えて、この松島で唯一のこけし店「直秀こけし」の

職人さんの手により、伝統工芸こけしの姿になったのです。

「大切にかわいがっていただけたら嬉しいです」

お店の方の笑顔も、とっても温かくて大好きなお店。

昨年、買ったこけしと一緒に、大切にかわいがります!

 

 

 

創業者、本村直二郎さんそっくりの愛嬌のあるコケシが、お店を見守っていました。

 

創業者:本村直二郎さんは、2021年に93歳で亡くなられました。

独学でこけし作りを学び、

70年以上もの間、愛らしいこけしを生み出し続けてきた職人さんでした。

いまは、息子さんやお孫さんが、直二郎さんから教わった技術で

こけしを作り続けているそうです。

松島でしか買えない唯一無二のこけしとして

そして震災を経験したこけしとして

全国から訪れた観光客、そして世界の人々の手に渡っていく

「直秀こけし」。

伝統は、これからも未来に繋がっていくのですね。

家へ帰って、昨年の直秀こけしと並べてみました。

仙台七夕祭りの飾りといっしょに♪

 

その他のこけしたちとも仲良し♪

(左から:直秀こけし(大ケヤキ)・直秀こけし(桜)・グラデーションこけし(仙台東北スタンダードマーケットにて購入)・宮城県こけし(「しまぬき」にて購入)

 

これからも東北へ行く度に、きっと増え続けるだろうこけし

また松島を訪れて「直秀こけし」を買いに行きたいなあと思います。

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

「直秀こけし」で、ブータン首相へのお土産を買う際のリポートがこちら

震災の爪痕の残る松島で、創業者:故・本村直二郎さんとの温かい会話が

印象的です。

良い記事ですので、ぜひ。

www.1101.com

 

 

こけしをコレクションしている方といえば、イラストレーターの杉浦さやかさん。

世界各国、日本全国で買ったり、お土産にもらったりした小物をかわいいイラストで紹介している一冊旅のおみやげ図鑑 (幻冬舎文庫)

その中に、こけしにハマった杉浦さやかさんのエピソードが出てきます♪

初めて読んだときは、まだこけしの魅力はわからなかったけれど、いまや共感しまくりです。

 

タイトルのとおり、かわいいこけしがいっぱいの一冊☆

いますぐ東北へ行きたくなってしまいます☆

 

かわいいイラストでこけしの歴史がわかりやすく書かれている一冊。

杉浦さやかさんが「こけしの歴史は奥深い!」と書いていたけど、本当にその通り。

楽しみながら学べる一冊です。

 

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