こんにちは!
GW、いかがお過ごしでしたか?
「我慢のGW」と言われた2021年の連休。
緊急事態宣言や蔓延防止措置が出され、
おうちで過ごされた方が多かったと思います。
GWが終わっても、まだ続くコロナの時代。
早く収束してほしい気持ちは誰もが同じですが
ここはいっそ、おうち時間を思い切り楽しめる術を
身に付けるしかありません。
Miyukeyの完全なる独断と偏見で
コロナ禍に読みたい本を15冊選びました。
これからのおうち時間がすこしでも充実するよう願っています。
1、先人から学ぶ!感染症に人々はどう立ち向かったか
コロナウィルスの脅威にさらされる現代の私たち。
でも、長い歴史を振り返れば感染症に苦しんだのは
私たちだけではありません。
今よりももっと医学が発達していない時代に
正体のわからない流行り病の感染拡大に見舞われ
必死で立ち向かってきた人々の生活があったのです。
人々は、疫病と、どう闘ってきたのか。
その当時の生活を克明に書き記したこれらの本を読むことによって
生の尊さを改めて感じ、力をもらうことができるのです。
スペイン風邪が猛威をふるった100年前。作家の菊池寛は恰幅が良くて丈夫に見えるが、実は人一倍体が弱かった。そこでうがいやマスクで感染予防を徹底。その様子はコロナ禍の現在となんら変わらない。スペイン風邪流行下の実体験をもとに描かれた短編「マスク」ほか8篇、心のひだを丹念に描き出す傑作小説集。 引用:
については、こちらの過去記事をごらんください。↓↓
コロナの影響で売り切れ続出の一冊!カミュの「ペスト」を求めて本屋へ - Miyukeyの気まぐれブログ
誰もが知っている「ゆく河の流れは絶えずして~」から始まる
すべてのものは儚く移り変わっていくという
仏教的無常観を反映する随筆でありながら、
安元三年の大火、治承四年の竜巻と福原遷都、
養和元年からの飢饉と疫病、元暦二年の大地震といった
災厄の数々が記されています。
達観した視点で次々と襲いかかる災厄の様子を見つめた鴨長明が
最後にたどりついた境地は・・・。
八百年前に書かれ、読み継がれてきた名作を
詩人でありエッセイストでもある蜂飼耳さんが読みやすく現代語に訳し、
解説やエッセイで読み解いてくれます。
様々な現代語訳が出版されていますが、
私は蜂飼耳さんの洗練された文章が好きです。
ペストが猛威を振るう14世紀フィレンツェ。郊外に逃れた男女10人がおもしろおかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、10日のあいだ交互に語りあう100の物語。
引用:デカメロン
↓↓ペストを乗り越えた記念に建てられたペスト塔は、
コロナ禍に生きる私たちに、様々なことを語りかけてくれます。
中欧ヨーロッパの写真もたくさん載せましたので、宜しければご覧ください。↓↓
2、旅行に行った気になれる本
行きたいのに行けない・・・!!
そんな葛藤と不満、閉塞感に悩まされる毎日。
実際に訪れることができるその日まで
ページをめくって、旅行をした気分に浸ってみませんか?
読むだけでその地を旅している気になれる本を選びました。
五感を研ぎ澄ませ、想像の翼をひろげて、
いざ、本の旅へ・・・☆
いつか、その土地を実際に訪れる日が来ることを願って・・・!!
1929年に訪れたスペインについてのエッセイ集、
スペイン旅行記―カレル・チャペック旅行記コレクション (ちくま文庫)。
90年も前に書かれたエッセイでありながら、
いまでもスペインの風や空気、音、匂いをありありと感じさせる
ユーモアと温かさに溢れたエッセイです。
随所に描かれたかわいい挿絵も心和みます。
2016年、私が実際にスペインを訪れる前に読んだのですが、
スペインの街を歩きながら、
この「スペイン旅行記」の文章を思い出しました。
カレル・チャペックが書いたのは古き良き時代のスペイン。
でも、そこに書かれている言葉の数々は、
現代の私たちも共感できるもので、ひとつひとつが胸に響きます。
宝物のように大切にしたい一冊。
鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。
五十年前に突然姿を消した恋人を探してほしい。末期ガンの母・美月からそう懇願された。将来を誓いあった東北大生だったという。東京で恋に破れ、故郷函館でひっそり暮らしていた李恵は母の願いに応え、男の行方を捜し始める。史上最大級の海難事故・洞爺丸遭難が、人びとの運命に打ち込んだ楔とは。恋愛小説の最高峰。
引用:尋ね人(新潮文庫)
函館の海の匂いや風、急な坂道、透き通ったイカのこりこりとした食感まで。
尋ね人(新潮文庫)は函館の美しい景色や空気、全てが閉じ込められた一冊。
そして、それを舞台に交差する現代と過去。
失踪した母親の恋人の謎がとけていきます。
最後の洞爺丸遭難のシーンは、
まさに今、目の前で起こっているかのような臨場感に
背筋が凍るほど恐ろしかったです。
谷村志穂さんの筆力に、改めて感服しました。
こちらもご覧ください。
3、時間を忘れて読みふけりたい人のための一冊
私はじっくりと時間をかけて、
文章の美しさや行間を味わう読書の時間が好きです。
なので、手に取る本も、ストーリーの起伏が激しいものよりも
穏やかに、美しい世界観に身を任せられるものになります。
が、このコロナ禍で、鬱鬱とした閉塞感を吹き飛ばしたいという気持ちが
強くなり、読む本の嗜好も少し変わりました。
ここでは、何もかもを忘れて夢中になって読める
「続きはどうなるの!?」と本を手放せなくなるものばかりを集めました。
林ちひろは、中学3年生。出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族のかたちを歪めていく…。野間文芸新人賞を受賞し、本屋大賞にもノミネートされた著者の代表作。
引用:星の子 (朝日文庫)
江國香織さんの小説は、
ストーリーの起伏が少なく美しい描写で魅せる作品が多いのですが
ちょうちんそで (新潮文庫)だけは、
少し今までの江國香織さんの小説とは違っているように感じました。
「架空の妹」と話をする
54歳の一人暮らしの女性、雛子。
まだ健康で若いのに高齢者向け介護マンションに一人で住む雛子の
壮絶な過去の謎が徐々に解けていきます。
雛子の心の闇と孤独が、様々な人の視線から描かれます。
雛子の歩む人生は壮絶ですが、
全くドロドロせず、希望すら感じさせる明るさ、
文体の美しさは江國香織さんならではです。
ページをめくる手が止まらなくなる一冊。
・・・と思ったら、アマゾンの口コミを覗いてみると
「ストーリーの起伏がなさすぎ」「ほわほわしている」という感想ばかりで
びっくりです。
あれ~~???まあ、感想は人それぞれということで。汗
二十年前、冬の阿寒で自殺を遂げた天才少女画家・時任純子。高校時代、純子に狂おしいまでの恋をした作家の田辺俊一は、彼女と関係した男たちのもとを訪ね歩く。やがて、二十年の時を経て明かされる真実とは――。渡辺淳一が自伝的な要素を踏まえながら、一人の少女の短くも鮮烈な生と、彼女に翻弄される男たちの姿を描いた初期代表作。
いつもはミステリーを読まないのですが、
ミステリー初挑戦してみた作品が、こちら。
選んだ基準は、単純に題名が心に刺さったからでした。
怖かったです、そして、不気味でした。
先が気になって、本を手放せなくなるのは、さすがです。
ミステリー好きの方は、ぜひ。
7年前に別れた恋人・沙也加の記憶を取り戻すため、私は彼女と「幻の家」を訪れた。それは、めったに人が来ることのない山の中にひっそりと立つ異国調の白い小さな家だった。そこで二人を待ちうける恐るべき真実とは……。
引用:
4、最後に
完全なる独断と偏見で、コロナの時代に読みたい本をピックアップしてみました。
皆さまのおうち時間を充実させるお手伝いが
少しでも出来ましたら嬉しいです。
コロナが一日も早く収束することを心から祈るばかり。
それまでは、おうち時間で、どれだけ自分の世界を広げられるか、
感動できるか、楽しめるかが大切です。
皆さま、どうかお体にお気をつけてお過ごしください☆
最後までお読み頂き、ありがとうございました^^
<コロナ関連の過去記事>
今週のお題「おうち時間2021」