1、2021年の節分は特別です
大阪・ あびこ観音の厄除け(2014年2月3日撮影Photo by Miyukey)
毎年、寒さがぐんぐんと増してくると、
ああ、もうすぐ節分だ!と思います。
思い出すのは大阪での節分の一日。
あびこ観音へと向かい、闇の中で舞い上がる火の粉を見つめると、
そんな大阪の節分についての記事はこちらをご覧ください↓↓
でも、今年は思い出にひたってばかりはいられません!!
なぜなら2021年の節分は124年ぶりの、
とっても特別な日だからです!!
2、今年の節分は2月2日(124年ぶり!)
毎年、2月3日だった節分。
今年は、2月2日です。
節分が2月2日にあたるのは、なんと124年ぶりとのこと。
124年前・・・といえば、明治時代。(1897年、明治30年)
現代の私たちが身近に感じているこの行事が
そんなにも昔から人々の生活の中にあったということに
改めて驚かざるをえません。
こんな時代の人々も2月2日に節分行事をしていたなんて・・・
画像:ウィキペディア「明治時代」より
なお、なぜ今年の節分が2月2日にあたるかは、
Wikipediaが詳しいので、ぜひご覧になってください。↓↓
3、節分の過ごし方いろいろ
皆さんの家では節分をどのように過ごしますか。
節分といえば豆まきや恵方巻き、柊鰯が代表的です。
関西で生まれたと言われる「丸かぶり=恵方巻き」。
関東でも節分の日にはデパートやスーパー、コンビニに
恵方巻きがズラリと並び、飛ぶように売れています。
恵方巻きを料理される方もいるでしょう。
ズボラ主婦の私は、やっぱり売っている恵方巻きに頼ってしまいますが^^:
一方、豆まきは?
スーパーには、1月末からすでに豆まきの豆がずらり。
でも、実際に節分の日に豆まきをしている人はどのくらいいるのでしょう?
https://www.athome.co.jp/vox/town/95291/pages2/
↑↑こちらの記事によると、
節分に豆まきをすると答えた人はわずか39.8%、
その家族構成は子供がいる家庭が54%でした。(2017年)
子どもがいない家庭ではほとんどの方が豆は食べるけれど
豆まきはしないようです。
豆まきは、子供のため・・・???あなたのお家では豆まきをしますか?
4、豆まきと鬼と、そして疫病
豆まきの起源は
中国から伝わった追儺(ついな)や鬼遣(おにやらい)という
疫病を流行らせる疫鬼(えきき)を追い払うための
一説では706年(奈良時代)に疫病が流行した際にも
鬼遣(おにやらい)が行われていたとされています。
そして、時代を経て室町時代には、
現代に伝わる「豆まき」になりました。
医療が発展していない時代、
疫病はどんなに人々を不安や恐怖に陥れたでしょう。
原因も理由もわからず、人々が病にかかり、死んでいく・・・
その恐怖は、
医療が進み、原因や対策が科学的にわかる現代とは
比べものにならなかったに違いありません。
「目に見えないもの」に対する恐怖。
それを人々は「鬼」と表現し、必死に闘ってきたのです。
追儺(ついな)は中国から伝わった平安時代の宮中行事。節分の元と言われている。
絵画に描かれている鬼は、怖いけれど、どこか少しユーモラスでかわいい。
「疫病」にどこかユーモラスな鬼の姿を与えることで、
脅威に向き合い、恐怖を和らげてきた
昔の人々の知恵。
鬼の絵を見ていると、そんな私たちの遠い祖先の強さが感じられます。
コロナ禍の今の時代を
今までにない感染症の恐怖と闘っている、と考えがちですが
歴史を振り返ってみると、
私たちは今までにも幾度となく様々な疫病と闘ってきたことがわかります。
私たちの祖先が向き合い、立ち向かい、闘ってきたものに
私たちも今まさに直面しているのです。
きっと打ち勝てる、そしてまた平穏な日がやってくることを祈って
今年は豆まきをしてみるのはいかがでしょうか?
葛飾北斎が描いた「節分の鬼」。
画像:ウィキペディア「節分」より
4、最後に
2021年は疫病退散を願う節分
時代が移り変わり、どんなに取り巻く世界が変わっても
人々が健康と安寧を願う気持ちは同じです。
自分や大切な人の命を守りたい・・・
その強い思いが節分の行事の中に込められ、
脈々と受け継がれてきたのです。
日本の伝統行事を守っていくこと、
ほんの少しでも現代の生活の中に取り入れていくことは、
この日本という国で様々なことに直面しながらも
強く生き抜いてきた私たち祖先と繋がることかもしれません。
124年ぶりに迎える「2月2日の節分」。
明治時代の人々は、どんな気持ちで、どんな生活の中で
節分を過ごしたのか・・・
遠い過去に生きた人々に想いをはせながら
過ごしてみるのもいいかもしれません。
節分が終わると立春。
まだまだ寒いですが、暦のうえでは春となります。
季節を分ける日である節分。
厄払いと疫病退散祈願をして、
私たち皆が健康に過ごせることを心から祈っております☆
<いま読みたい過去記事>
関東在住ですが、心は関西人。
私は今年も、できるかぎりこの記事に近いカタチで
節分を過ごしたいと思います。↓↓↓