2020年も、残り1か月を切りました。
コロナの猛威に振り回された年でしたが
もう一つ、悲しかったことは、若く才能に溢れた方々が
自ら死を選んでしまったこと。
ファンだった方はもちろん、そうではなくても
将来を期待された俳優たちの選んだ道に
多くの人がショックを受けたことと思います。
私が北海道、函館のカフェ「モーリエ」を訪れたのは
2019年4月のこと。
竹内結子さん主演の映画「星に願いを」を観たのは
更に前の2018年のことです。
ところどころ記憶が不鮮明なところもありますが、
それでも強くこの記事を書きたいと思ったのは
いま拡大している北海道のコロナ感染が、
一刻も早く収束しますようにとの願いをこめて、
また、今年一年の出来事を振り返る中で、
竹内結子さんのことを書いておきたいと思ったからです。
最後までお付き合いお願いいたします☆
1、映画「星に願いを。」
☆ あらすじ ☆
看護師の女性・奏(かな)は、事故で視力と発声能力を失った男性・笙吾(しょうご)の看護をする。二人は互いに惹かれていくが、笙吾は突然交通事故に遭い死んでしまう。しかし笙吾は五体満足の別の人間として生き返るのだった。残された時間はあと3日。笙吾は、奏に“ある想い”を伝えるために奮闘する。
『星に願いを。』(ほしにねがいを。、英題:Night of Shooting Star)は、2003年の日本映画
キャスト
引用:
私の個人的な感想では、ストーリーや撮影の仕方の面で
ところどころ、つっこみどころもあった記憶があるのですが、
それにもかかわらず、ラストには号泣してしまいました。
それだけ、主演の二人の俳優さんの演技が素晴らしかったのだと思います。
美しい函館の風景と悲しい運命のラブストーリー。
気が強いけれど温かい心を持った看護師役の竹内結子さんがハマり役でした。
普段、洋画ばかりで邦画はほとんど観ないのですが
出会えてよかったと思える映画の一つです。
2、心に残った女優魂
映画本編についている特典映像に
撮影秘話やインタビューなどの映像がありました。
その中で監督は
「ずっと竹内結子さんと仕事をしたいと思い続けていて
この作品で、やっと実現したんですが
竹内さんはずーーっと、何から何まで一日中
延々とこんな調子で・・・
ロケ中は常に議論しあっていました」
と語っていました。
そこには、真剣な表情で
「これは違うと思います」「ここのシーンは、ちょっとおかしいと思う」
と、監督に強く訴える竹内結子さんと、
それに答える監督の姿がありました。
監督に言われた通りに演技をするのではなく、
納得できるまで疑問をぶつけ、一切妥協を許さずに
自分なりの奏を演じようとする竹内結子さんの、
作品に真摯に向き合う姿勢が感じられました。
16歳でデビューしてから24年間。
厳しい芸能界で、数々の映画やドラマに出演し
常に脚光を浴び続けてきた実力派女優、竹内結子さん。
華やかな光の裏に、周囲にはわかりようもない
血のにじむような努力と苦難があったにちがいありません。
心よりご冥福をお祈りいたします。
3、ロケ地:カフェ「モーリエ」
1、アクセス
映画「星に願いを」を観て以来、絶対訪れたかったロケ地
カフェ「モーリエ」。
上り坂をずんずん上っていきます。
小さくて静かな町。
脇には真っ青な海が見え、潮風を胸一杯に吸い込むと
心の底からリフレッシュできる気がしました。
坂の上には、外国人墓地が。
墓地のそばに「モーリエ」の看板はあったのですが
それらしき建物が、どこにも見当たりません。
聞きたくても、歩いている人が、ひとっこひとりいない!!!(汗)
仕方なく「モーリエ」のお店に電話しました。
「あ、そのまま墓地の中に入って来て頂いて・・・」
まさかの墓地の中!!!(汗)
外国人墓地の中の細い細い道を歩きます・・・
幕末、函館港の開港とともに増加した外国船。
函館には、多くの外国人が住んでいました。
函館で亡くなった人々を埋葬するために作られた広大な墓地、
それが外国人墓地です。
ペリー来航の際に亡くなった水兵さんを葬るために作られたのが始まりとされます。
その昔、この地を訪れ、そのまま祖国へ帰ることもなく亡くなった人々。
今は、祖国と繋がっている広い海を見下ろして
石の下で眠っています。
淋しいけれど、とても美しい墓地。
静かで、風だけが通り過ぎて行き、草が歌っている場所。
そんな中を歩いていると・・・
ありました、「モーリエ」!!!
映画の中で観たままの佇まいに、一気にテンションが上がります。
2、絶景
入って行くと、一面の真っ青な海に目を奪われます。
壁の三面が全て大きな窓になっていて、そこから見える海が絶景!
窓辺に、ちょこんと置かれたマトリョーシカやサボテンが
海に映えて、とってもかわいいアクセントになっています。
まるで、海と空に浮かんでいるようなカフェ・・・!!
地元の人々から遠方の観光客まで、多くの人々に愛され続けて来たカフェ。
この日もおしゃれなカップルから、何やら機材を抱えたクリエイターっぽい方、
ふらっとご近所から来られたようなご老人まで、
思い思いに窓からの絶景を楽しみながらティータイムを過ごしていました。
「星に願いを」の監督も、このカフェに足を運び、
この景色に胸を打たれ、インスピレーションを得たのだろうか・・・?と
想像が膨らみます。
3、トマトジュースと店員さん
映画「星に願いを」の中では吉沢悠さん演じる笙吾が
このカフェでトマトジュースを一気飲みするシーンが
ストーリーの中で重要なカギとなっています。
実際の「モーリエ」にも・・・・ありました!
笙吾が飲んだ、トマトジュース!
しかもメニューには目立つように太字で書いてあります!!
早速、注文しようと店員さんを呼び
「トマトジュースと・・・」
と言うと、店員さんはすぐ、
「あ!!!トマトジュースということは、
もしかして、映画をご覧になって・・・!?」
そうです、と言うと、すぐに奥から
「星に願いを」の小説や関連雑誌を持って来てくださいました。
なんという神対応☆(涙)
しかも、監督の名前入りパンフレットまで見せてくださいました!
その後、店員さんは、お忙しい合間をぬって
私たちの席まで来て、お声をかけてくださいました。
「星に願いを」の映画を観て感動したことをきっかけに日本語を学び始め、
日本へ留学した韓国人学生の話には心が温まりました。
その学生は、このカフェへ来るのが夢で、
必死でバイトをしながらお金を貯めて留学資金と旅費を貯め、
ついに「モーリエ」でトマトジュースを一気飲みできたのだとか。
一本の映画が、国境を越えて人の心を動かし、
未来をも変えていく・・・
作品の持つ力を感じました。
温かく、フレンドリーで、ご親切な店員さんの
気持ちいい接客とそのお人柄で、
ますますこのカフェが大好きになりました。
客と店員の壁を越えて、人間として繋がりあおうと接してくださる
温かさに感謝です☆
3、絶品ピロシキとケーキ
「一杯目は映画の主人公になりきって一気飲みで。
二杯目はゆっくり味わってお飲みください」
と、なんと1杯しか頼んでいないのに、
二つのグラスに分けて運んできてくださいました。
残念ながら私はトマトジュースが飲めないのですが
主人はもちろん、笙吾になりきって一気飲み。
とってもあっさりして飲みやすく、美味しかったと言っていました。
(飲み終わってから撮影したため、写真には一つのグラスしか写っていません)
なんといっても絶品だったのは、
ピロシキ!(写真一枚目手前)
ぺろりと食べてしまう美味しさ☆
ぜひとも一緒に頼みたいのは、ロシアンティー。
コクのある紅茶にバラのジャムをスプーンですくって、
とろん♪と入れて飲むと
ほんのりローズの香りがして、ピロシキにピッタリ合うのです。
(写真一枚目参照)
ケーキセット(写真二枚目)は、
スポンジケーキ好きさんにおすすめの一品。
真ん中に一つついているシュークリームもおいしかったです。
空も海も近いこんな素敵なカフェで絶品スイーツを頂くひととき♪
なんて贅沢なんでしょう。
近くに住んでいれば毎日通いたくなってしまいます。
大きな空と海を前にして、美味しいスイーツを楽しみ
素敵な笑顔のお店の方とお話しすれば
今、抱えている不安や悩み、怒りも消えてしまいそう。
4、最後に
崖の上に佇む絶景カフェ「モーリエ」。
また絶対に行きたい場所です。
一日も早く第三波が収まり、
また安心して北海道を旅行できる日が訪れますように・・・
それを祈るばかりです。
(*注* 行かれる前にお店に営業状況のご確認をされることをお勧めします
今年、衝撃を与えた若い俳優さんたちの死。
溢れんばかりの才能とたゆまぬ努力で
優れた演技を高く評価されてきた方々ばかりです。
彼らがこの世に遺してくれたもの、
それは、感動、輝き、笑顔・・・
これからもずっと
私たちの胸の中で生き続けるでしょう。
感謝とともに
改めてご冥福をお祈りいたします。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆今回の記事の画像は全てMiyukeyが2019年4月28日に撮影したものです。
<北海道を訪れる際にはぜひこちらを!!過去記事>
今週のお題「感謝したいこと」