東京へ来たら一度行ってみたかった「ドラード早稲田」。
「日本のガウディ」と呼ばれる建築家、梵寿綱さんの
摩訶不思議な建築物です。
1階はギャラリーや美容室、そして2階から上は
なんと分譲マンションなのです!
マンションとはとても思えない芸術的な外観とその内部を
ご紹介します。
☆写真は全て2019年3月にMiyukeyが撮影したものです。
1、「日本のガウディ」梵寿綱とは・・・
梵 寿綱(ぼん じゅこう Von Jour Caux、本名:田中 俊郎(たなか としろう)、1934年1月27日 - )は、日本の建築家、芸術家、思想家。
東京都浅草出身。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、シカゴ美術館附属美術大学で学ぶ。
1974年6月より梵寿綱を名乗り「梵寿綱と仲間たち」を結成。以来、近代工業製品化している建築技術、様式に疑問を投げかける。「日本のガウディ」の異名を持つ。
引用:
☆見どころ:その1 ドラード早稲田の全体像
東京都、早稲田駅から徒歩5分。
大きな道路に面して突如現れる不思議な建物が、
「ドラード早稲田」!
この感覚、覚えがあります。
普通に人々が生活している街の中に、
ぽつんとそこだけ「異空間」が広がっている・・・
まさにそんな感じ。
☆ 見どころ:その2.外壁
外壁は、シカゴ美術館付属美術大学在学中に出会った
奥様との共作だそう。
そう言われてみれば、どことなく女性らしい感性が見て取れるような・・・
よく見ると、蝶々だとかリンゴだとかが隠れている。壁全体がキャンバスのよう。
日本髪を結った女の人がいきなり出現。ミスマッチだけど、それが面白い。
包装紙をハサミで切って張り付けたみたいな自由さが素敵。女の子の顔も、ひとつひとつ味があるんです。
見れば見るほど、ひとつひとつのタイルや装飾に惹きこまれていきます。
確かにガウディに通じるところはありますが、
ドラード早稲田は、もっと強烈な個性が爆発していて、
どちらかというと岡本太郎のような大胆な作風だと思いました。
はめ込まれているタイルも、
昭和を感じさせるユニークな女の子の絵から
浮世絵風の着物の女性、
ヨーロッパの壁紙を思わせる花柄まで組み合わせてあり
独特の世界観を作り上げています。
さて、いよいよ内部に入って行きます!
☆見どころ:その3 内部
まず入り口の床に、長ーい舌の人(?鬼?妖怪?)が
お出迎え。
どこか面白くてかわいいこの人は、マンションの守り神的存在なのでしょうか?
細くて暗い廊下の横壁は丸いポコポコした突起物、
天井には血管のような線がうねっています。
なんだか、人間の体内に迷い込んだみたい・・・
不気味なのに、惹きこまれてどうしようもない、
魅力いっぱいの建築物なのです。
5、見どころ:その3 行き止まりの手のオブジェ
☆想像が楽しい!
一般の人が入れるのは、この廊下まで。
それでも、建物から出てくると、
「あー面白かった・・・」と、その世界観にため息が出ました。
まさに、そこだけ異空間。
ちょっと不気味で、個性的で、味がある摩訶不思議な建築物。
梵寿綱さんの枠に囚われない奇抜で自由な心が伝わってくるようでした。
それにしても、 このマンションに住んでいるのは、どんな人なのでしょう。
どんな生活を送っているのでしょうか。
私たち一般人と同じような日常があるとは・・・考えにくい。
世界をひっくり返したような物語が潜んでいるような・・・
・・・なーんて考えるのも楽しかったりします。^^
1階のギャラリーでは絵画や人形の展示をしていました。(2019年3月)
定期的にイベントや個展をしているようなので
ぜひチェックしてみてくださいね。
その他、アンティークショップも。
窓から覗くと、
メリーゴーランドの置物が暗闇の中で回っていて
薄暗い中でオバサンたち(店員さん??)がテーブルを囲んで
頭を寄せ合って話している姿が見えました。
まるで魔女会議のような秘密めいた雰囲気・・・!
入りづらくて断念してしまいました。
あれは何だったんだろう?
摩訶不思議な建築の空気に呑まれて、
私の目がおかしくなっていたのでしょうか^^
次は絶対に入ってみたいと思います!
それから、男性専用の美容室も入っています。
どんな髪型にしてもらえるのだろう・・・??
勇気のある殿方は、ぜひ!行ってみてください♪
☆最後に
早稲田の街に突如現れる異空間、「ドラード早稲田」。
「日本のガウディ」の異名を持つ梵寿綱さんの建築は
それ自体が魔法にかかっているかのような
不思議な雰囲気を持った建物でした。
時間も空間も歪んで、なにかありえないことが起きそうな
空想をかきたてる場所。
そんな建築物を設計した梵寿綱さんは、
やはりただならぬ才能と芸術への情熱に溢れた
自由な精神の建築家であるにちがいありません。
日常に疲れたら、ほんのひと時の異空間を求めて
「ドラード早稲田」を訪れてみてはいかがでしょうか。
<ドラード早稲田・梵寿綱を知るための書籍>
<穴場を探している方にお勧めの過去記事>
最後までお読み頂きありがとうございました。