Miyukeyの気まぐれブログ

愛媛県在住のアラフォー主婦です。本、洋画、訪れた場所などの感想を気まぐれに、かつ自由に綴りたいと思います☆笑顔の扉の”key"を見つけられる毎日になることを祈って♪現在は、仕事繁忙期のため月に2回の更新となっていますが、よろしくお願いいたします☆

Black Lives Matterと今もう一度観たい映画

2020年、世界中がコロナの脅威に振り回されたが

アメリカではもう一つ、大きな動きがあった。

ジョージ・フロイド殺害事件を受けて米国史上最大級の運動となった

Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)だ。

 

 

ブラック・ライヴズ・マター (: Black Lives Matter 通称: 「BLM[1]) は、アフリカ系アメリカ人に対する警察の残虐行為に抗議して、非暴力的な市民的不服従を唱えるアメリカ合衆国の組織的な運動である[2]

 

2012年2月にアフリカ系アメリカ人ティーンエイジャーのトレイボン・マーティンが射殺された事件でジョージ・ジマーマンの無罪判決が出た後、2013年7月にこの運動はソーシャルメディア上で#BlackLivesMatterというハッシュタグの利用により始まった。

この運動は、ミネアポリスの警察官デレク・ショーヴィンによるジョージ・フロイド殺害事件を受けて、2020年に発生した世界的なジョージ・フロイド抗議行動の際に全米のヘッドラインに返り咲き、さらに国際的な注目を集めるようになった[9]。2020年の米国でのブラック・ライヴズ・マター抗議行動には推定1500万人から2600万人が参加し(全員が「組織のメンバー」ではない)、ブラック・ライヴズ・マターは米国史上最大級の運動となった[10]

2020年6月のピュー・リサーチ・センターの世論調査では、人種や民族を問わず、アメリカ人の大多数がBlack Lives Matter運動への支持を表明していることが明らかになった[12]

 引用元:

ブラック・ライヴズ・マター - Wikipedia

 

 

Black Lives Matterで、思い出したことがある。

2007年のアカデミー賞でのフォレスト・ウィテカーのスピーチだ。

彼はその年、「ラストキング・オブ・スコットランド」で主演男優賞を受賞した。

私は毎年アカデミー賞受賞式をテレビで観ているが、

なかなかあれほど感動的なスピーチをする俳優はいないのではないかと思う。

もう10年以上も前のことなのに、いまだに心に残っている。

彼が語った少年時代の日々の貧しい暮らし、

ウガンダの人々への敬意と黒人差別について、

これから未来を築いていく若者たちへのメッセージ、

そして先祖、神、ウガンダ国民に捧げた感謝の言葉は素晴らしかった。

彼が実は大の口下手で、

アカデミー賞以外の授賞式のスピーチでは

しどろもどろになり、ほとんど何も喋れなかった、

だからあれは、周囲から

「君はアカデミー賞で受賞してもおかしくない、

今からスピーチの原稿を書き始めろ」

と言われて考えたものだったということは、

最近になって知った。

 

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2007年アカデミー賞授賞式でスピーチをするフォレスト・ウィテカー

写真:

https://www.afpbb.com/articles/-/2187054

 

 

彼が主演した

ラストキング・オブ・スコットランド」もまた、

私の心を大きく揺さぶった。

 

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独裁者イディ・アミンのウガンダでの独裁政治が描かれる。

黒人差別とは直接は関係ないのだが、

じわりと考えさせられるものがある。

主演のフォレスト・ウィテカーはもちろんだが

助演のジェームズ・マカヴォイも、脇役の俳優陣もそれぞれに

素晴らしい演技をしていて、印象的だった。

この映画を観たのは10年以上も前。

さすがにストーリーの細部や詳しいことは覚えていないので

その当時に書き残した私の感想メモを下に紹介したいと思う。

当然のことながら10年前にこれを書いたときは

ブログで公開することなど考えもしなかったし

ただの日記のつもりだったので、完全に個人的な感想で

ところどころは事実と異なる部分もあるかもしれないが

そこはご承知おき願いたい。

 

☆            ☆          ☆           ☆             ☆

「自分探し」と称し、

気楽にウガンダを訪れたスコットランド人の医師が

ウガンダのアミン大統領に気に入られ、主治医になることに。

地に足のつかない浮ついた白人医師が

次第に大統領の凶暴さに気づいていく。

彼が目にしたものはスコットランドでは想像もつかない

残酷で、命を命とも思わぬような大統領の政策だった。

目を覆いたくなるようなシーンがあった。それもたくさん・・・

何の救いもない現実。尊い命が無視され続ける世界。

これが過去に起きたことであり、

そして、今も、この地球のどこかで起こっていることなのだ。

大統領という権力を使って

何万人という罪なき人々の命を奪ったアミンの姿を描く一方で

黒人差別もテーマになっている。

アバンチュール的な感覚でウガンダを訪れたスコットランド人医師は

どこかで自分は白人であり

自分以外の人間は黒人なのだという意識が常にあったと思う。

ラストのシーンの黒人医師のセリフが忘れられない。

「この現実を世界に伝えてくれ。

きっと皆、信じるだろう。君は白人だから」。

 

どうしようもない絶望の中で人々はあえぐ。

この現実に目をそらしてはいけない。

ラストは、思わず茫然としてテロップを最後まで見てしまった。

こんな映画は初めてだった。衝撃的。

ラストには実在のアミンの映像やウガンダの人々の写真も映し出された。

アミンは在任中10万人以上の国民を殺し

1979年、ついに座位を奪われ、国民は喜びに溢れたという。

しかし、彼らの苦しみは果たして終わったのか?

その後、彼らは少しでも幸せを感じられるようになったのか・・・?

そうは思えない。

その事実が、本当に悲しかった。

この映画は多くのメッセージを投げかけている。

現実に目を向けるべき今、観るべき一作だ。

 

☆         ☆               ☆            ☆          ☆

 

このメモを読んで、また「ラストキング・オブ・スコットランド」を観たくなった。

今観たら、また10年前とは異なる見方ができるかもしれない。

Black Lives Matterの運動が最高潮に達した今だからこそ、

新たに考えさせられることもあるはずだ。

 

 

 

それにしても、10年前のこの頃と比べ、世界は変わったのだろうかと

改めてニュースを見ていて考えてしまう。

ウガンダでだけの話ではない。

世界中で、いまだに人は肌の色で差別し、憎みあい、傷つけあっているのだ。

黒人が声を上げることすら許されなかった数十年前よりは

生きやすくなったかもしれないが

それでも今も根強く残る差別意識

一体いつまで人々は闘い続けなければならないのか。

 

2020年8月6日は広島の、そして8月9日は長崎の

75年目の原爆記念日だった。

小学校の修学旅行で訪れた長崎で

語り部の方は、原爆の恐ろしい体験を切々と語った後、

こう締めくくった。

「二度と戦争を繰り返してはいけない。

いま、いじめが問題になっているけれど、

いじめも戦争も同じです。」

いじめも戦争も、同じ・・・

いじめも、人種差別も、様々なハラスメントも、

人を憎みあい、傷つけ合い、

人間の尊厳を奪うという意味で戦争と同じことなのだ。

 戦争はいけない、命を大切にしようと言っているそばから

人の心に巣食う差別の心を、その矛盾を、

どうすればいいのだろうか。

生きている限り、差別はなくならないかもしれない。

いじめも、戦争や紛争も。

でも、もしそれについて一人一人が真摯に向き合い、

小さな一歩でも踏み出すなら

少しは減らすことができるかもしれない。

 

 

黒人差別をテーマにした映画

 

 

 

 

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 最後までお読み頂きありがとうございました。