Miyukeyの気まぐれブログ

愛媛県在住のアラフォー主婦です。本、洋画、訪れた場所などの感想を気まぐれに、かつ自由に綴りたいと思います☆笑顔の扉の”key"を見つけられる毎日になることを祈って♪現在は、仕事繁忙期のため月に2回の更新となっていますが、よろしくお願いいたします☆

22歳の臆病な私へ☆ 就活と、未来への道と

実家の本棚で、もう15年も前の文芸雑誌「ダ・ヴィンチ」を見つけました。

好きな一冊を紹介する「私の本談義」というコーナーで、

私の文が掲載されています。

当時、私は22歳。

この頃に抱えていたもどかしさや不安を思い出しました。

今日はその文を紹介したいと思います。

 

☆              ☆             ☆             ☆          ☆

 

 

今年、私は22歳になった。そしてまもなく就職活動が始まった。

セミナー、面接、内定。

心に重くのしかかる言葉が飛び交う中、

着慣れないリクルートスーツを身にまとい、

まるで広い海にたった一人放り出されたような

底なしの不安を抱えながら過ごす毎日・・・。

容赦なく送りつけられてくる不採用通知に社会の厳しさを見せつけられながら、

いつも問いただしていた。

私には何ができるの?私はいったい何をしたいのだろう?

何のために生きているのだろう?

そんな時、疲れきった身体でふらりと立ち寄った本屋で

この本に出会った。

背表紙の”22歳”という言葉に引き付けられ、

気づけばレジに並んでいた。

 

ページをめくっている間中、

私の胸の中をさわやかにきらめく風が吹き抜けていくような感覚を味わった。

恋愛、友情、嫉妬、不安、そして出会いと別れ・・・

22歳の女の子たちが織り成す日常と様々な感情が

軽やかな風のように切なく、美しく描かれている。

モヤモヤと心に溜まった嫌なことも忘れて物語に没頭した。

 

そして最後に「あとがき」の中で、

筆者からのメッセージともいうべき言葉を読んだ時、

私はハッとした。

「22歳はもう少女ではないけれど、まだ未完成であり、

心にも身体にも青い部分をたくさん残している。」

その言葉は、私を励ましてくれた。

ここに理解してくれている人がいるのだ、と。

多くの候補者の中から振り落とされていくことに

うんざりしていた。

いつの間にか完璧を装おうとしてみたり、

そういうことに疲れ果てていた自分がいた。

そうだ、まだ未完成でいいんだ。

ゼロに戻って、本当の私自身をもう一度見つめ直そう。

わずか数行の言葉が、私に勇気を与えてくれた。

本の中を吹き抜ける涼やかな風を胸一杯に吸い込み、

私への温かな声援を感じながら、

私は、新たなスタート地点に立っていた。

 

22歳、季節がひとつ過ぎてゆく (幻冬舎文庫)

22歳、季節がひとつ過ぎてゆく (幻冬舎文庫)

  • 作者:唯川 恵
  • 発売日: 1998/04/01
  • メディア: 文庫
 

 

 

(2005年7月号 雑誌「ダ・ヴィンチ」掲載)

 

☆             ☆            ☆          ☆         ☆

 

いま思えば、ここに書いたような本格的な就職活動というものを

私はしなかったと思います。

誰もが名前を知っている超大手企業の面接を

明確なビジョンもないまま2~3社受けて

当然のことながら不採用。

それくらいのものでした。

そんな私が就活について何を書けるということもありません。

この文は、ちょっと大げさに書きすぎですよね。

でもいつも、

「私には何ができるの?私はいったい何をしたいのだろう?

何のために生きているのだろう?」

と、手探りで歩いていたことは覚えています。

着慣れないリクルートスーツを着て、

「私、ここで何をしているんだろう?」と思いながら

毎日を過ごしたことも。

「皆がしているから、私も就活をしないといけない」

そんな気持ちで本当に目指す自分に目を背けて

企業のセミナーを受けていた私がいました。

 

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思い出してみれば、この頃の私は、

日本語教師という職業に憧れながらも

すごく怖かったんだと思います。

「外国人に日本語を教えるなんて、私にできるのか?」

「教壇に立ってたくさんの学生の前で授業ができるのか・・・?」

「文化も習慣も異なる学生たちとうまくやっていけるのか」

大学で 日本語教育を主専攻で学んでいたからこそ、

その難しさや大変さを現役の日本語教師から話で聞くこともあり

自分にできるのか不安でした。

 

それでも、「日本語教師になろう」と決めてからは

もう企業の就活はバッサリと辞めて一直線でした。

その時、日本語教師の職は氷河期。

来日して日本語を学ぶ外国人が少ないため、

国内の募集が少なかったのです。

日本語教師になりたいなら海外へ行かないと無理」

という恩師の言葉もありましたが、

海外で働くことに対する家族の反対もあり、

私自身も日本で働きたいと切望していたので

必死で日本での職を探しました。

 

晴れて日本語教師の職に就いてからも

いろーーーんなことがありました。

でも、「日本語」というものを通して

世界中の若者たちと繋がれた日々は、

とても楽しくてやりがいのあるものでした。

一度も辞めたいと思ったこともなく、

一生懸命になれた日々は、宝物だと思います。

 

人生は後戻りできません。

でも、だからこそ、いつも自分のしたいことに正直に生きていたいと思います。

言葉で言うほど簡単ではありませんが。

 

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好きなことを精一杯がんばれる日々は宝物。

 

 

22歳。

あの頃の私に、できることなら伝えたい。

不安と恐れと、戸惑いの中で、未来が見えなくて

もがいていたあの頃の私に。

大丈夫!答えは自分の中にちゃんとあるから。

完璧じゃないし、失敗もするし、

時には上手くいかないけど、

でも、それでも、好きなことを精一杯するって、

最高に楽しいよ、って。

幸せなアラフォーになった私から、

22歳の臆病な私へ。

怖がってもいいよ、悩んでもいいよ。

でも、自分が本当にしたいことに目を背けないで。

 

22歳の頃よりは年を重ね、経験も積んだぶん

強くなれた気がするけれど、今でもやっぱり

まだまだ臆病で弱い私。

いつか、この弱さも含めて自分のことを好きになれたらいいなと

思います。

 

これから15年後の自分が、今、このブログを書いている私に

メッセージを送るとしたら、どんなことを言うのだろう?

その時の私が、笑顔で、今よりももっと自信に満ちていますように。

いま選んで進んでいる道が、間違っていないことを祈ります。

 

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あなたは22歳の自分に、どんなメッセージを送りたいですか?

 

ずいぶん独りよがりな記事になってしまいました(汗)

最近は曇り空や雨が多かったり、かと思うとめちゃくちゃ暑かったりで

体調がいまいち?でブログの更新も滞っています。

こんな記事を最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

 

 

注)当記事で使用した画像はロイヤルティフリー画像素材Pixabayから頂きました。

(https://pixabay.com/ja/)

 

 

↓↓22歳の私が紹介した唯川恵さんの小説。

今となってはストーリーも思い出せないのですが

再読してみたくなりました。↓↓

 

 

22歳、季節がひとつ過ぎてゆく (幻冬舎文庫)

22歳、季節がひとつ過ぎてゆく (幻冬舎文庫)

  • 作者:唯川 恵
  • 発売日: 1998/04/01
  • メディア: 文庫
 

 

 

二十歳の時に「ダ・ヴィンチ」に掲載された文を紹介した記事です。↓↓

もし宜しければご覧ください。↓↓

miyukey.hatenablog.com

 

 

↓↓今でも時々、本屋で立ち読みする雑誌「ダ・ヴィンチ」。

残念ながら、私が掲載された「私の本談義」というコーナーは

今はなくなっています。

本好きの人のための雑誌です。↓↓

 

ダ・ヴィンチ 2020年8月号 [雑誌]
 

 

【りらくる】

 

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