ルネ・ラリック展(東京都庭園美術館で2020年4月7日まで)
白金台の東京都庭園美術館で
現在開催中のルネ・ラリック展。
(2020年4月7日まで)
注:新型コロナウィルスのため2020年3月31日まで全面休止になっています。
一日も早い終息と、開館を祈りつつ、
美しいルネ・ラリックのガラス芸術の世界を
ご紹介します。
東京都庭園美術館の建築と庭園については、
こちらの記事でご紹介しました。
併せて読んで頂ければ嬉しいです。↓↓
庭園美術館の庭園や周辺の公園で、楽しめる桜や梅の写真を載せています。↓↓
東京都庭園美術館の建築は、
館内に入ってすぐに目に飛び込む場所に飾られた
女神のガラスパネル。
そのガラスパネルの制作を手掛けていた頃に
発表したという作品に、グラスセットがあります。
その名も、「ニッポン」と「トウキョウ」。
生涯一度も日本に足を踏み入れることがなかったルネ・ラリック。
遠い海の向こうの未知の国、日本に
どんな想いをはせていたのでしょうか。
触れれば割れてしまうほどに
薄く繊細なガラスで作られた「トウキョウ」や「ニッポン」を見ると、
ルネ・ラリックの気持ちをうかがい知ることができるような気がします。
もう一つ、非常に印象深かった作品は
亡き妻の面影を留めたメダルをはめ込んだ香水瓶「シダ」。
二番目の妻アリスは、
ジュエリーデザイナーとしてキャリアをスタートさせたラリックに
多くのインスピレーションを与えた存在でした。
熱烈な恋愛の末、二人は結ばれましたが、
7年間の結婚生活の後、アリスは病で亡くなります。
ラリックがガラス工芸家として活躍し始めた矢先のことでした。
その後、ラリックはジュエリー制作を一切せず
ガラス工芸に没頭することになります。
深い緑のシダに埋め込まれた美しい妻の横顔。
小さなガラスの香水瓶を眺めていると
ラリックの深い愛情と悲しみが伝わってくるようです。
それと同時に、新しいガラスの芸術への熱い意欲というものも感じられる、
非常に奥深い一作です。
↑↑ 目には見えない風を、大胆に表現した力強い一作。
娘との共作だそうです。↑↑
↑↑ ガラスに施された細工が、はっとするほど美しい
↑↑ ティアラ型の大きな蓋のついた香水瓶は、
ルネ・ラリックの典型的なデザインです。↑↑
海の魔物セイレーン(フランス語でシレーヌ)。
不思議な歌声で航行中の船乗りたちを惑わせ遭難させる
ファムファタルを、繊細な美しさで描いています。 ↑↑
↑↑ 英国王ジョージ6世に献上されたディナーセット。
飛び交う鳥の白いシルエットが、解放感と自由を感じさせます。
海の上を気ままに舞う海鳥を思わせ、かわいく楽しい一作。
私も、このお皿が欲しい!! ↑↑
↑↑ アンリ・ラパン作の油彩画との調和が見事なルネ・ラリックの皿。
この部屋は、旧朝香宮邸時代には大食堂として使用されていました。 ↑↑
↑↑ 奥まった部屋の一室に並べられる作品群。
色とりどりの花瓶や壺が、ルネ・ラリックの世界へと誘ってくれます。 ↑↑
※構成上、以前公開した記事と同一の写真も載せています。
現在開催中のルネ・ラりック展。
ラリックの想いがたくさん詰まった
うっとりするほどに美しいガラス芸術の世界に
惹きこまれました。
一日も早くコロナウィルスが終息し
無事に再び開館されることを祈っています。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
東京都庭園美術館の建築と庭園については、
こちらの記事でご紹介しました。
併せて読んで頂ければ嬉しいです。↓↓
庭園美術館の庭園や、周辺の公園で、いま楽しめる桜や梅の写真を載せています。↓↓
この展覧会の展示作品は、ほとんどが北澤美術館所蔵です。
こちらの本には作品の詳細が載っています。↓↓