コロナウィルスの影響が拡大する今、
売り上げを急激に伸ばしつつあるという
アルベール・カミュの「ペスト」。
出版元の新潮社によると、通常で1ヶ月あたり400冊前後の出庫があったが、1月には742冊、2月にはその流れを受けて同社が販売促進をかけたこともあり、約3,900冊に達したという。今回の反響で緊急重版をかけ、週明けにさらなる重版を検討するという。大日本印刷株式会社(DNP)が株式会社丸善ジュンク堂書店、株式会社文教堂及び株式会社トゥ・ディファクトと共同で運営するハイブリッド型総合書店「honto」の広報担当者によると、昨年12月の1ヶ月間と今年2月の1ヶ月間で、電子版、書籍通販、実店舗販売の総売上げを比較すると、8倍強に増加。もっとも売れているのは電子版で、約10倍となった。紙の書籍も通販用の在庫が少なくなり、実店舗在庫を回して対応している状態だという。
引用元:
新型コロナの影響でカミュの古典小説「ペスト」が売上げ増 疫病扱う歴史書や90年代SF作品も人気に
書店からの注文が相次ぎ、2月中旬~3月で1万4000部の増刷を決めた。直近の売り上げは、新型コロナウイルスが話題になる前の13倍を超える。50年前に邦訳版が刊行された書籍が、ここまで大きな反響を得ることは極めて異例だ
引用元:
コロナ騒動で激売れする小説「ペスト」の中身 | 読書 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
すごい売上げですね!
さらに、その急激な売り上げ上昇の理由を見ると・・・
担当者は売れ行きが増加した背景に関して、新型コロナの流行を指摘。「現実の状況が、この小説に出てくる内容を想起させる」という読者からの反応がツイッターで相次いでいるという。広報担当者は「テレビでタレントが紹介するなどして、古典小説が再発掘されるケースは時々あるが、感染症の流行などによって名著の人気に火が付くことはめったにない。驚きというほかありません」とコメントした。
引用元:
新型コロナの影響でカミュの古典小説「ペスト」が売上げ増 疫病扱う歴史書や90年代SF作品も人気に
中国の武漢市が封鎖された1月下旬ごろから注文が急増。ツイッターで「武漢はまるで『ペスト』のようだ」などの反応があった。2月中旬に4千部を増刷し、さらに1万部の増刷を決めた。
同社の広報担当者は「タイミングからみて、新型コロナウイルスの影響としか思えない。全く予想しておらず、ただ驚いている」という。「ペストの脅威と闘う登場人物の姿と、今のコロナウイルスの感染が広がる状況を重ねているのではないか」と話した。
引用元:
カミュの小説「ペスト」が人気 新型コロナで1万部増刷:朝日新聞デジタル
閉鎖された環境下で伝染病の脅威と闘う登場人物の姿や、後手に回る行政の対応を描いた場面に、日本の現状を重ねる人が多いのかもしれない。
引用元:
カミュの小説「ペスト」在庫切れ相次ぐ 伝染病の脅威、後手に回る行政 現状と重ねてか - 毎日新聞
約70年以上前に出版され、いま再び大注目を浴びている
アルベール・カミュの「ペスト」。
どんな小説なのでしょうか。
『ペスト』(仏: La Peste)は、アルベール・カミュが書いたフランスの小説。40歳代前半でノーベル文学賞を受賞したカミュの代表作の一つで、出版は1947年。
物語は、フランスの植民地であるアルジェリアのオラン市をペストが襲い、苦境の中、団結する民衆たちを描き、無慈悲な運命と人間との関係性が問題提起される。医者、市民、よそ者、逃亡者と、登場人物たちはさまざまだが、全員が民衆を襲うペストの脅威に、助けあいながら立ち向かう。
引用元:
「ペスト」は40年代のアルジェリア西部のオラン市が舞台。高い致死率を持つ伝染病の発生が確認されたことで街が封鎖され、愛する人との別れや孤立と向き合いながらも見えない敵と闘う市民を描く。予防措置に慎重な姿勢を示す役人に対し、主人公の医師リウーが「市民が死滅させられる危険がないかのごとくふるまうべきではない」と語気を強めるなど、切迫した場面も描かれる。
引用元:
カミュの小説「ペスト」在庫切れ相次ぐ 伝染病の脅威、後手に回る行政 現状と重ねてか - 毎日新聞
コロナウィルスが蔓延し、人々が不安と恐怖におちいっている現代こそ
手に取ってみたい名著と言えそうです。
ぜひ読んでみたいですね!
・・・ということで、早速、本屋さんへ・・・!!
ところが!
本棚にはカミュの本はあるものの、
「ペスト」は見つからず。
検索ナビで探すも・・・在庫なし。
もう一軒の書店へ足を伸ばしましたが
そこでも同じ結果に。
紀伊○屋とツタ○書店といった大型書店なのに・・・
売り切れ続出の本と聞いてはいたものの、
いざ在庫なしと言われるとショックなものですね・・・しゅん。
でも・・・ネットで検索してみると、
Amazonには在庫があるようです。
最初からネットで注文すれば早かったのですね^^:
それでも、私はやっぱり本屋さんで実際に書籍を手に取り、
パラパラとめくってみて、
その本の分厚さや雰囲気、文体を確かめ
できれば1~2ページは読んでみてから買いたい派。
これから読む本への期待を胸に、
ワクワクしながらレジに持って行く・・・という過程も好きです。
超アナログ人間だということもあり、
電子書籍が便利だとはわかっていても、
紙の本が私にはしっくりくるのです。
本の重さや紙の手触りを感じながら
読書に没頭している時は幸せです。
ページをめくったり、気に入ったところには折り目をつけたり。
そういったことも、読書の楽しみのひとつなのではないでしょうか。
・・・というわけで、
カミュの「ペスト」探しは、もう少し続きそうです。
オマケ : 次はこの本がクル!・・・かも??
美しい自然に囲まれた高原の風景の中で、重い病に冒されている婚約者に付き添う「私」が、やがて来る愛する者の死を覚悟し、それを見つめながら2人の限られた日々を「生」を強く意識して共に生きる物語。死者の目を通じて、より一層美しく映える景色を背景に、死と生の意味を問いながら、時間を超越した生と幸福感が確立してゆく過程を描いた作品である
引用元:
当時、多くの人が亡くなった結核。
主人公の婚約者もまた、結核で、サナトリウムでの生活を余儀なくされます。
死の予感を感じながら、若い二人がともに過ごした短い時。
それは、死の予感と生への希望に彩られた
悲しくも美しい日々でした。
この本は、母が好きな小説で、
私も大学時代に読みました。
今日、本屋さんで珍しく平積みになっているのを見て、
再び手に取ってみたくなりました。
きっと、今だからこそ感じられるものがあるはず。
今、流行っているのは、ペストでも結核でもなく、コロナ。
でも、流行り病で人々が抱える不安、恐怖、パニックとは、
いつの時代も変わらないのかもしれません。
あなたは、次に、何を読みますか?
コロナウィルスの影響について、こちらでも書きました。
宜しければご覧ください。↓↓